自然体で愉しむ“大人のカスタムカーショー”『Circle Party 2025』の魅力

Circle Party 2025(サークルパーティー2025)
  • Circle Party 2025(サークルパーティー2025)
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  • Circle Partyを主催する古橋さん
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紅葉の始まった木々。どこからか漂ってくる、肉が焼ける香ばしい匂い。思い思いの場所でくつろぐ大人、あちこち自由に駆け回る子どもたち。そして今日の主役は、青々と茂る芝生の上にズラリと並んだ「かっこいい」クルマたち。

【詳細画像31枚】北米の雰囲気を纏うカーショー「Circle Party」

10月12日に開催された第7回目の「Circle Party 2025」(サークルパーティー)の会場を訪れ、海外イベントにいるかのような感覚と非日常の心地良さを味わってきた。

◆アメリカンテイストのカーショーを日本でも

Circle Party 2025(サークルパーティー2025)Circle Party 2025(サークルパーティー2025)

サークルパーティーは、群馬県にある渋川総合公園・自由広場で開催された。オールジャンルのカーショーではあるものの、ユーロスタイル、もしくはアメリカ西海岸の風をまとったカスタム車が多いのが特徴だ。年々、イベントの認知度は高まり、この日のために全国から群馬までクルマを走らせてくる人が増えているという。

まずはなんといっても、天然芝の上にクルマを並べられるという贅沢さが、このイベントの魅力。レッドカーペットならぬ「グリーンカーペット」を与えられたクルマたちが、誇らしげに己の存在感を放っている。約120台ほどあっただろう。青く晴れた空とのコントラストも抜群で、この日のために磨き上げられたボディが天然のスポットライトを浴びてキラキラと光っていた。

Circle Partyを主催する古橋さんCircle Partyを主催する古橋さん

天然芝の上に並べるというのは、イベント主催者・古橋さんのこだわりでもある。「アメリカに住んでいたときによく訪れていたカーショーの雰囲気を、そのまま再現したかったんです」と古橋さんは語る。

Circle Party 2025(サークルパーティー2025)Circle Party 2025(サークルパーティー2025)

クルマ好きがファミリーを連れて集まり、デイキャンプやBBQを交えつつ、アットホームにわいわいと過ごす。その「みんなで楽しむ時間」こそが、このイベントの最大の目的なのだという。そして、そんな様子は会場のあちこちで見られた。

◆カルチャーとしての上質感を保つ

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古橋さんは、アメリカン鍛造ホイール「Neutrale」(ニュートレイル)を扱う人物でもある。ニュートレイルは、ロサンゼルスで製造されている日本発のホイールブランド。豊富なラインナップに加え、ひと目でそれと分かるスポークデザイン、アメ鍛ならではのマッスル感、そしてあらゆる車種に溶け込むオールマイティさを兼ね備えている。実はこのイベント、古橋さんの事前審査をパスしたクルマだけが、グリーンカーペットに並ぶことを許されている。

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「審査基準って言ってもそんなに難しいことは言わないんですけど、やっぱり『芯の通ったかっこ良さ』があることかな。今年も残念ながら、エントリーをお断りしたクルマが30台くらいはありました」

ちなみに、ニュートレイルのホイール装着はエントリー条件ではない。ブランドの垣根を越えて、同じカルチャーを愛する仲間たちが集まるのが、このイベントの醍醐味だ。カルチャーとして質の高いカーショーを守るためにも、一定の審査が必要なのは納得できる。”魅せる”ことにフォーカスし、車高やホイールのバランス、全体の仕上がりまで含めて完成された姿であることが求められる。

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例えば、ボディと同系色ですっきりまとめたホイールや、ミリ単位で整えられた足回りのチューニングなど、どの車にも共通して美しさの軸がある。さすが選ばれたクルマたちだけあって、並んでいるのはオーナーの愛情とセンス、こだわりがたっぷり詰まった一台ばかり。クルマ好きならカスタムアイデアを刺激されるだろうし、クルマに詳しくない人でも、普通のクルマとは何かが違うと感じるはずだ。

◆気軽に楽しめる、クルマ連れ・オトナの遠足

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とはいえ、会場全体を包む空気は終始のんびりと穏やかで、あちこちから笑い声が聞こえていた。初めて訪れた私でさえ、身構えることなくすっとその場に馴染めた。私がアメリカ在住時に体験した「Hey、パーティしてるから寄って行きなよ」というフランクなノリがそこにはあったのだ。声を掛けたのが知っている人なのかと思いきや、通りすがりの知らない人だったりするから面白い。

「これだけの規模のことを毎年実現させるのは大変では?」と尋ねると、古橋さんはさもひとごとのように笑って答えた。「楽しいことをしようって言う人がいないと、何にも始まらないからさ」その言葉が、このイベントの本質を表している気がした。楽しむ人がいるから、楽しい場が生まれる。古橋さんの姿勢に共感する人が多いのだろう。

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公園を貸し出してくれる市をはじめ、カーケア用品やホイールを含むアフターパーツメーカー、オートガレージなど、協力者や出展社も年々増えている。この日は約25のブースが並び、のんびりと見て回るだけでも楽しかった。思い返せば、カーショーでありながら「見せびらかす」雰囲気があまりなかったのも、印象的だった。ヒトもクルマも、自然体でそこに在ることを愉しむ。それがこのイベントのいちばんの魅力だと思う。

そして最後にもうひとつ。古橋さんが手掛けるフードショップ「THE CHICKENS」のフライドチキン&ポテトが、忘れられないほど美味しかった。魔法の粉でカリッと揚げたアメリカンチキンは、運転手には危険で、思わずビールが欲しくなる味。あの香ばしさもまた、イベントの記憶の一部になっている。

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秋晴れの空のもと、クルマ好きもファミリーも「大人の遠足気分」で満喫できる。サークルパーティーは、また来年も訪れたくなるイベントだった。

《上之園 真以》

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