2輪車ブランドも大きな存在感を見せるバンコクモーターショー。ホンダ、ヤマハ、スズキそしてカワサキの日系4ブランドも精力的なアピールをおこなったが、それぞれのスタンスの違いが鮮明だったのが興味深い。プレスデーのカンファレンスで新型車を発表したのはホンダとヤマハ。ホンダは『Scoopy i』(スクーピーi)の新型、ヤマハは新感覚デザインの『QBIX』(キュービックス)を初公開した。いずれも若い男女に向けたスクーターだが、コンセプトが大きく異なっている。110ccのスクーピーiは、従来モデルが持つ丸みを帯びたシルエットはそのまま踏襲しつつ、LEDヘッドランプやLCDメーターなど、上質感や高級感を高めたディテールを採用。シュラウド裏側の収納スペースは開閉式にされ、その奥にはスマートフォン等を充電できるUSB端子を備えるなど、タイの若者のライフスタイルに対応した装備が与えられている。キュービックスはさらにラディカルなデザインだ。ボディは「ラウンデッド・スクエアシェイプ」、つまり「角を丸めた四角形」で構成され、これまでのスクーターには存在しなかったユニークなスタイリングとなっている。スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスと親和性の高いデザインだ。排気量は125cc。またこの2ブランドは、コンセプトモデルも好対照を見せた。ホンダは排気量150ccのスポーツモデル『150SSレーサーコンセプト』をサプライズ公開。エンジンは『CBR150R』の単気筒150ccを使っているようだが、フレームは鋼管トラス構造に変更されている。カウルを持たないクラシックレーサーの雰囲気をまといつつ、CFRPパネルでフルカバーしたホイールやパステルカラーのアクセントなどで近未来感も演出している。スペック等の詳細は公開されず、これが次世代商品のプレビューなのかどうかは明らかにされていない。いっぽうヤマハは、キュービックスのコンセプトモックアップを展示。ハンドルすら持たないオブジェとして作られ、デザインの意図を明確に示している。このほか、折り畳み電動自転車のコンセプトモデル『EXTRA』(エクストラ)と、昨年に公開した『04GEN』も展示した。エクストラはインホイールモーターの外周とリムをつなぐ部分にサスペンション機能を持たせる提案をしている。スズキとカワサキは、タイでも欧米市場でのブランドイメージをそのまま訴求する路線。スズキは昨年後半に発表した『GSX-R150』を、Moto GPマシンや『GSX-R1000』、『V-Strom650』とともに紹介。ブースには、そのレース仕様も2台ディスプレイして、スポーツイメージを強調していた。カワサキは「Zシリーズ」や「Ninjaシリーズ」の大型シリーズをメインに展示。タイで生産している『Z125』のアピールは控えめなのが意外だった。
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