フォーミュラE 東京E-Prix いよいよ3月30日開催…前日のフリー走行ではフラインスが首位

ここで「とまれ」はナンセンス?(前日走行首位の#4 フラインス)
  • ここで「とまれ」はナンセンス?(前日走行首位の#4 フラインス)
  • ついに東京のコースをフォーミュラEのマシンが走り始めた(中央=#4 フラインス)。
  • ついに東京のコースをフォーミュラEのマシンが走り始めた(#22 ローランド)。
  • ついに東京のコースをフォーミュラEのマシンが走り始めた(#94 ウェーレイン)。
  • ついに東京のコースをフォーミュラEのマシンが走り始めた(先頭=#13 ダ・コスタ)。
  • ついに東京のコースをフォーミュラEのマシンが走り始めた(#23 フェネストラズ)。
  • チーム代表3人のプレスカンファレンス。
  • ニック・キャシディ(ジャガー)

日本初開催となるフォーミュラEのシーズン10・第5戦「2024 東京E-Prix」を翌日に控えた3月29日、東京・有明の東京ビッグサイト周辺特設コース(公道部分を含む)ではフリー走行1回目が実施されるなど、いよいよ開催ムード高まる前夜祭ならぬ“前日祭”の様相であった。

◆前戦1-3フィニッシュの日産勢に高まる期待

都市部での土曜1デイ開催が一応の原則であり、特徴のひとつでもあるフォーミュラE。とはいえ、あたりまえの話だが現実的には準備等々で複数日の“レースウイーク”が存在する。今回の東京E-Prixでも、1周2.585kmの特設コース(公道、駐車場等から成る)の仕立てを中心に開催サイドが準備を進めてきた。11チーム22台の参戦陣営も同じくである。

29日の金曜は、いよいよ予選&レースの前日。選手やチーム代表の会見やチームによるピット見学招待等が実施され、コース上でもシェイクダウン走行とフリー走行1回目が行なわれた(午前中は荒天だったが、走行があった午後には天候回復)。

ホームレースになる日産チーム(NISSAN FORMULA E TEAM)のピットでは午前中、外は防風雨ともいえる荒天だったが、粛々と準備が続けられていた。前戦サンパウロでは#22 オリバー・ローランドが3位表彰台を獲得しており、母国戦でのさらなる躍進が期待される。

サンパウロでは日産のパワートレインを使うマクラーレン(NEOM McLAREN FORMULA E TEAM)の#8 サム・バードが優勝しており、日産勢としては1-3フィニッシュでもあった。そして今回は“連勝”もかかってくる。

◆やはり日本でのレースキャリアがある選手は注目度大

3人のチーム代表が壇上に並んだプレスカンファレンスでは、前日にフォーミュラE参入を発表したヤマハ&ローラについての質疑があった。伝統あるブランドの新規参入は彼らにとって基本的に“ウェルカム”なことだという。東京初開催がフォーミュラEのさらなる発展につながるという期待感、それが早くも具現化したといえそうだ。日産も長期のコミットメント継続を発表している。

ドライバーは3人が壇上で話をしたのち、サッカーなどのいわゆるミックスゾーン的な環境で全選手に対しオープンな取材が可能になる。やはりマイクの本数が集まるのは日本のトップカテゴリーでの活躍歴を有する選手たちで、現在ポイントリーダーの#37 ニック・キャシディ(JAGUAR TCS RACING)、日産で重要なナンバーを背負っている#23 サッシャ・フェネストラズ、それに#2 ストフェル・バンドーン(DS PENSKE)といったあたりが主役中の主役という印象だった。

キャシディにオーバーテイク可能なポイントは? と訊くと、あくまで走行前の予想ではあるが「やはりターン10、ターン15あたりじゃないかな」との答え。日本語で「ガンバリマス」とも付け加えてくれたキャシディの笑顔からは、東京E-Prix初代ウイナーに最も相応しいのは日本馴染みで目下の選手権首位たる自分だ、というような自信と意気込みが伝わってきた。

◆走行も始まり、東京初開催戦は一気にクライマックスへ

午後4時30分から実施されたフリー走行1回目は、2度の赤旗中断があり、最終的には5時10分頃にチェッカーフラッグが振られた。ウエットな部分も残るなかでマークされたトップタイムは1分20秒865、ただひとり1分20秒台に入った#4 ロビン・フラインス(ENVISION RACING)が首位となってている。

コースは意外に(?)起伏がある印象で、段差のような部分でマシンが小さくジャンプして見える箇所も。市街地戦が基本のフォーミュラEだけに各陣営、対処には慣れていると思うが、かなり狭く見える場所もあるので、予選やレースの“本気走り”でどういう状況が生まれるかは、まったくわからない。オーバーテイクが簡単ではなさそうなので、数珠繋ぎの展開に終始する可能性もあれば、無理をし合って乱戦化することも…?

路面には駐車場部分の駐車ラインや、道路上の「とまれ」などのペイントがけっこう目立ち、サーキットレースとの違いを実感させてくれる。日本でこれだけの規模の世界最高峰レースが公道開催されるのは今回が初めてといっていいだろう(ラリー系競技は対象外として)。ついに30日は予選&レースデイとなるが(フリー走行2回目も実施)、どんなメモリアルデイになるのか、ますます注目される。

フォーミュラE・シーズン10の第5戦「2024 東京E-Prix」は3月30日の10時20分から予選が、そして15時過ぎから決勝レースが実施される予定だ。


> フォーミュラE 東京初開催を振り返る
独特の予選方式は新鮮味大、やはり待たれるのは日本人選手の参戦
https://response.jp/article/2024/04/01/380827.html#google_vignette
《遠藤俊幸》

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