【プジョー 308 新型試乗】「GT」と「アリュール」の価格差も、よく見れば納得?…中村孝仁

「GT」と「アリュール」の違い

Cセグハッチであることを忘れさせるGTの走り

308は今が旬なクルマ

プジョー 308 GT Blue HDi(上)と308アリュール(下)
  • プジョー 308 GT Blue HDi(上)と308アリュール(下)
  • プジョー 308 GT Blue HDi
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広報車の担当氏が、「うちは1.2と1.6しか持ってませんし、ディーゼルは1.5だけです」という。これ、日本市場で販売されるプジョーの内燃エンジンの話である。まぁ考えてみればずいぶんと整理されちゃったかな?という印象で、やはり電気の時代が迫りくることを少なからず実感する。

親会社というかプジョーが属しているのはステランティスという、実に14もの自動車ブランドを擁する巨大メーカーで、この中でマルチシリンダーのエンジンを持っているのはアメリカのクライスラーグループを除けばヨーロッパはアルファロメオとマセラティだけ。あとは上限が4気筒である。如何に内燃機関が絞り込まれているかを痛感させられるわけだ。

「GT」と「アリュール」の違い

プジョー 308 GT Blue HDiプジョー 308 GT Blue HDi

で、話はプジョー『308』なわけだが、以前から「アリュール」と「GT」にそう大した違いはないのに値段差はデカいなぁと感じていたのだが、説明を受けると納得である。一見ほとんど変わらない外観だが、まずグリルが違う。まあ説明よりはよぉーく見比べて欲しい。GTの方ががぜん広がり感のあるデザインである。

それにヘッドライトも方やLED、此方マトリックスLED。フロント及びサイドにはスカートがついて、それによって若干GTの車高が低く見える。またGTにはサイドにライオンのエンブレムが装備されるがアリュールにそれはない。リアのランプもよく見ると違う等々、外観だけでもこれだけの差がある。

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そしてインテリアではエアコン操作などを物理スイッチで済ませているアリュールに対し、その部分がタッチパネルに変わっているのがGTで、シートもGTはパワーシートにアルカンタラ/テップレザー。アリュールは手動アジャストにファブリック/テップレザーである。そして360度ビューカメラやレーンポジショニングアシストがGTには装備されるがアリュールは無し。さらにアリュールは17インチタイヤだがGTは18インチが付くといった具合である。

正直言えばアリュールでも十分に満足できる。でも、GTを見てしまうとそちらになびく。恐らくディーラーのショールームでもそうした光景が見られるのではないだろうか。

Cセグハッチであることを忘れさせるGTの走り

プジョー 308 GT Blue HDiプジョー 308 GT Blue HDi

で乗り味の違いであるが、アリュールが韋駄天系の軽快でキビキビした乗り味であったのに対し、今回試乗したGTは俄然重厚でどっしりと構えて、まるでCセグメントのハッチバックであることを忘れさせる。

車重の差はガソリンのアリュールとディーゼルのGTで70kgである。1420kgのGTは最大のライバルであるVW『ゴルフ』の「TDIスタイル」と比べて60kg軽いが、あちらのディーゼルは最新鋭の2リットルでEA288エボというやつだから、やはり1.5リットルでは勝ち目はなく、重さも何のそのでゴルフが静粛性も含めて勝っている。

しかしプジョーはゴルフに対して全長全幅共に大きく凌駕している割に軽量なのだから、上手い作りをしているのだろう。それにどっしり重厚というのはガソリンのアリュールと比較した時に感じるもので、いざゴルフと比較してみると今度はプジョーのしなやかさとシャープな運動性能が光る。

聞いた話で恐縮で調べてもいないが(PSA社内の人だから信用はできる)、DSは同じプラットフォームを用いたクルマでもフロントサブフレームをアルミとしているそうだが、それ以外のブランドはスチール製となり、この308もスチール製サブフレームが使われているという。個人的にはスチール製の方が剛性感を感じて同じプラットフォームのDSよりも好ましい乗り味に感じた。

308は今が旬なクルマ

プジョー 308 GT Blue HDiプジョー 308 GT Blue HDi

というわけで、このセグメントにステランティスでは(というかかつてのPSA)3台のモデル(プジョー308、シトロエン『C4』、『DS 4』)を投入しているが、やはりというべきか車種によってあれこれと作り分けていて、どれも個性があって異なる良さを持っている。が、個人的に一押しはやはりプジョー308で、イメージとして最も若々しい。今が旬なクルマと感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来44年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

《中村 孝仁》

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