世界耐久選手権(WEC)第6戦「富士6時間レース」の決勝は、11日午後3時にスタートから4時間を経過した。残り2時間となった時点で首位はポルシェ18号車(R.デュマ組)。ポルシェが1-2を固め、トヨタ勢では中嶋一貴らの1号車が5位を走っている。
さほど強くはない雨が断続的に降り続いた富士スピードウェイ。各陣営、タイヤ選択にいつも以上に神経をつかいながらのレース運びとなっているが、午後2時台の段階では雨はほとんど降っていないようで、明るさが出てきた。グランドスタンド前の直線を走るマシンからも、水しぶきはほとんど上がらなくなっている(ただ、今後の天候推移は読めない)。
序盤に順位を落とした予選最前列のポルシェ勢だが、スタートから1時間15分が経過した頃に始まったLMP1-Hクラス勢の最初のルーティンピットが終わると、ピット前に3-5位だった彼らの順位は2-3位に上がっていた。そして2時間を経過した頃から首位の#7 アウディとポルシェ2台(#18、#17)が接近状況となり、#18 ポルシェが71周終了の直線でトップへ。
2回目のルーティンピット時に他クラスのマシンのアクシデントによるフルコースイエローが出たことも幸いしたようで、#18 ポルシェはここで首位の座を安泰にする。#7 アウディと#17 ポルシェの2位争いは2回目のルーティンピットを挟んでの直接攻防ともなったが、最終的にはストレートスピードに勝る#17 ポルシェが107周終了の直線で前に出て、そこから2位の座を固めてゆく。
その後、#7 アウディはタイヤ選択が結果的に外れたためらしきルーティン外のピットインもあるなどして、4時間経過時点では僚機#8の後方、4位に順位を下げている。5位は#1 トヨタ。なお、#2 トヨタは他クラスのマシンとの接触に起因すると推察されるトラブルの修理にピットガレージで約15分を費やすなどして、現在総合11位。
雨によるペースダウンの影響で1回のスティントの走行時間(周回数)は長めになっていると思われ、LMP1-H勢のルーティンピットはここまでに基本3回。残り2時間、各陣営あと2回のルーティンピットで乗り切りたいところだと思われる。
チェッカーフラッグは午後5時。このままポルシェが1-2を決める場合も、ドライバーズポイントを考慮して17号車を前に出すかどうかが注目される。