【トヨタ カローラ 新型】今後のトヨタ車はディスプレイオーディオが基本?…コネクテッド機能

新型カローラのコネクテッド機能
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  • 設定したLINEグループにLINEカーナビのアカウントからメッセージを送れる
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17日に発表された新型トヨタ『カローラ/カローラツーリング』はコネクテッド機能でも大きな変更がある。ユーザーから見た使い勝手はあまり変わらないように見えるが、今後の車両AV機器やテレマティクス機能を見る上でディスプレイオーディオが標準搭載された意味は大きいと考える。

まず、新型カローラのナビ装備やT-Connectといったコネクテッド機能を整理する。ナビ、AV機能に関しては、従来のような据え置き型ナビ本体が純正装着かオプション、あるいは自分で購入してきたものを取り付けるという形から、標準装備をスマホ連携するディスプレイオーディオ(DA)のみとした点だ。

DAをのみを採用した背景には、ひとつは昨今のナビ大画面化ブームがある。2DINサイズの画面は7インチ8インチが限界だが、ナビ画面の情報量やニーズが増えるにつれて画面サイズが足りない現状があった。ユーザーからも10インチ以上の大画面の評価は高く、メーカー純正ナビはDINサイズではなくオリジナル設計の専用画面化が進んでいる。

もうひとつは、トヨタとして多様化するニーズに応えるためにDAを採用したとしている。これは、AVナビニーズに対して、メーカー、ディーラーオプション、サードパーティ製対応といったバリエーションに「Googleマップやスマホアプリのナビやオーディオ音源を使いたい」「スマホがあるのでナビはいらない」といったニーズにも本格的に対応するという意思表示でもある。

多様なニーズに対応するということは、新しいものだけに対応するということではない。従来型の据え置きナビがいい、アプリのナビはわからない、かえって面倒というユーザーには、「ナビキット」という形でクラウンやカローラスポーツに搭載されているT-Connectナビ相当のナビを装着することもできる(T-Connectスタンダード)。T-Connectナビ(ハイブリッドナビ)は、トヨタスマートセンターの外部情報と連携して高度なルート案内を行えるが、この機能が必要なければT-Connectエントリーというプランも用意されている。

純正装着や後付けナビはいらないという人は、DA(+DCM:通信モジュール)のみの基本構成で、手持ちのスマートフォンなどをDAにリンクさせてナビアプリを利用すればよい。使えるナビアプリはカーNAVITIMEとLINEカーナビだ。LINEカーナビは9月5日にトヨタのSDL(SmartDeviceLink)に対応したものだ。LINEのAIエージェントである「クローバー」を利用でき、音声認識によるナビ設定やLINEのメッセージ操作(送受信、メッセージ作成など)が可能だ。音楽再生やクローバーとのチャットなどもLINEの機能やサービスが利用できる。

CarPlayとAndroid Autoを使いたい場合は、オプションのフルセグTVキット(税別3万円)を購入する必要がある。

なお、アプリ系のナビはルートガイドにクセがあったりするが、LINEカーナビについては、ルート探索のナビエンジンはトヨタのものを利用している。ただし、GPSアンテナはスマートフォンのものを利用するため、置き場所に注意する必要がある。カーNAVITIMEは独自エンジンだが、案内精度は十分な実績があり、使い慣れた人には問題ないはずだ。

T-Connectのプラン体系も刷新された。いちばん大きな変更は、基本サービスの無料期間が5年となったことだ。『カローラスポーツ』に設定されていたT-Connectプランの無料期間は3年だった。5年以内にクルマを変えるなら、コネクテッド機能のサービス利用料を気にする必要がなくなる。

ただし、T-Connectのいくつかの機能はオプション扱いとなり、別途利用料が発生する。クラウンやカローラスポーツに設定されていたT-Connectは、エアバッグ連動の緊急通報機能(ヘルプネット)、走行ログによるメンテナンスやアドバイス機能(eケア)、リモートドアロック・ハザード点灯(マーカーサーチ)、アラーム・車両位置追跡・警備員派遣(マイカーサーチPlus)、オペレーターサービス、オペレーターサービスPlus(予約サービスあり)といった機能が利用できる。

新型カローラでは、このうちマイカーサーチPlus、オペレーターサービス、オペレーターサービスPlusがオプション扱いとなった。

《中尾真二》

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