【レクサス LX 新型試乗】雑味なくスッキリ、所作に感じるおもてなしの精神…内田俊一[オンロード編]

レクサス LX600
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レクサスは新型『LX』のプロトタイプを一部メディアに公開。わずかな時間だがオンロードと特設ステージでのオフロードを試乗することが出来た。今回はオンロードでのインプレッションを紹介する。なお、価格も1250万円からと発表された。

旧型はやはり時代遅れか

レクサス LX570(旧モデル)レクサス LX570(旧モデル)

オンロードは富士スピードウェイ内のマルチパーパスドライビングコースにて、パイロンを設置しての試乗だ。新旧比較も出来たので、まずは旧型の「LX570」からステアリングを握る。

5.4リットルV型8気筒という、いまとなっては絶滅危惧種ともいえるエンジンは、さすがに規制をクリアすることが難しいという。それでもいざ走らせてみると、下からしっかりとトルクがあり、気持ちの良い伸びやかさが感じられ、アクセルを踏み込めば、鋭い加速も味わえる。

しかし、クルマそのものとしてみると、さすがに古さを感じさせる。特にステアリングフィールははっきりと表現すれば粘っこく、特に低速域においては粘度の高いオイルの中に棒を入れてかき回しているような、何ともスッキリしないフィーリングだった。また、ブレーキ性能も重量に対して若干負けているようで、効きは少し甘い印象だ。さらに、コーナーでステアリングを切ると、ワンテンポ遅れてぐらっと傾くので重心の高さを嫌でも意識させられた。

雑味なくスッキリした乗り味

レクサス LX600レクサス LX600

この印象を持ちながら新型の「LX600」に乗り換えた。こちらは3.5リットルV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力415ps(先代は377ps)、最大トルクは650Nm(同534Nm)を発揮するので、排気量が小さくなったぶん、軽量化とともにパフォーマンスも手に入れたことになる。

それは数字上ばかりでなく、実際に走らせてもその印象は変わらない。乗り込んでアクセルペダルを踏み動き始めた瞬間のクルマの軽さや、そこから一気にアクセルペダルを踏み込んだ時の加速の鋭さははるかに先代を上回っている。さらに、ターボラグは全くといっていいほど感じないし、途中からターボの加給が始まったという印象もなく、アクセルの踏み始めから分厚いトルクが感じられるので、正直ちょっと病みつきになりそうな加速力だ。

レクサス LX600レクサス LX600

そして何より感銘を受けたのはステアリングフィールが素直になったことだ。EPSになったことで雑味のないすっきりとした印象で、意外にもこれだけでクルマがひとまわり小さくなったような印象になる。実はカメラマンから、コーナーでタイヤを少しゼブラゾーンに乗せてというリクエストがあったのだが、この新型では自信をもってそのラインをトレースできた。また、そういったシーンや急激なレーンチェンジでも重心高が気にならなくなったのも進化したポイントだ。ラダーフレームながら新開発のフレームと、エアサスペンションが有効に働いている証拠だろう。

“所作”にレクサスらしいおもてなし

レクサス LX600レクサス LX600

全てのスイッチ類は扱いやすいレイアウトで、空調類は物理スイッチを使用していることからブラインドタッチはもちろん、グローブなどをつけていても操作しやすくなっている。その触感などはクルマによってばらつきがあったが、これは生産車になった際は統一したものになり、他のレクサスと同様の上質な触感になるという。

最後にレクサスらしいおもてなしを発見した。これは先代でも採用されているのだが、パワーウインドウが閉まりかけると、わざと少し速度を落として閉まり音を気にならないようにしているのだ。例えば和室で襖などを閉めるときに、閉まりきる直前にゆっくりと音を立てないようにする様子に近い。こういったいわゆる“所作”が新型の特徴でもあるといっていい。サスペンションセッティングやステアリングフィールなど、あえてクルマ側からは何も主張してこないが、実はしっかりと煮詰められており、ドライバーへの負担を軽減させていることを感じた。

レクサス LX600レクサス LX600

■5つ星評価(オンロード)
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

内田俊一(うちだしゅんいち)
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

《内田俊一》

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