独ルーフ、EVポルシェの実証実験へ…本家に対抗

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ポルシェ911をベースに開発したEV
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本家のポルシェ社よりも先に、EVポルシェの開発に着手していたことで知られるドイツのルーフ社。そのルーフが、3種類ものEVポルシェを使った実証実験に乗り出す。

ルーフ社は、ポルシェのスペシャリストとして知られ、ポルシェベースのコンプリートカーを数多く製作。ドイツでは正式な自動車メーカーとして認められている。

今回、ルーフはポルシェ『911』(997型)をベースにした3種類のEVプロトタイプを使用して、ドイツで実証実験を行うとアナウンス。この実験は、ドイツ運輸省が全面的にバックアップ。モーターやインバーターの開発はドイツの大手企業、シーメンスが担当する。

最初のEVポルシェは、「シングルモーターコンセプト」と命名。最大出力245psを発生するモーターと、蓄電容量29kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。0-100km/h加速は7秒、最高速は220km/h、1回の充電での最大航続距離は150kmだ。

2台目は、「2速ギアボックス付きツインモーターコンセプト」。2個のモーターはトータル出力340psを引き出し、リチウムイオンバッテリーは蓄電容量36.6kWh。トランスミッションは2速ATで、0-100km/h加速5秒、最高速220km/h、最大航続距離200kmの性能を備える。

3台目が、「トルクベクトリング付きツインモーターコンセプト」。最大出力340psを発生するモーターと、蓄電容量36.6kWhのリチウムイオンバッテリーに変わりはないが、2速ATではなく、トルクベクトリング機構によって、後輪左右にモーターのトルクを分配する。0-100km/h加速は5秒、最高速は180km/h、最大航続距離は200kmとなる。

ルーフは合計10台のEVポルシェを製作し、2011年後半から実証実験を開始。ポルシェも『ボクスター』ベースのEVプロトタイプ、『ボクスターE』を使った実証実験を行うと発表しており、ポルシェのEV開発競争が激化している。

《森脇稔》

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