こちらもわかりやすさを全面に出した「スポーティな走り」がウリ。
パワフルさを演出しすぎたスロットルチューニング、高級サルーンにふさわしくない操舵に対するゲインの高さ、限界の高さや俊敏さだけを求めて情報伝達を無視したリアのアクティブステアなど、走りにおいてはチグハグな部分がいっぱい。
SH-AWDの生み出すスタビリティの高さは圧倒的で、欧州セダンと比べても同等以上。多くの人が「よく曲がるだけのサルーン」と勘違いしているが、本質はその裏で圧倒的なスタビリティが表裏一体で実現されていることだろう。
ドライブトレーン、運動性能/乗り心地のバランスなどあらゆる面で印象はよく、確実に競合モデルよりも一枚上手。また見た目からわかるように商品性も非常に高く、多くの人に好かれる内容となっている。
最大のライバルである『ゴルフ』にはない、スポーツマインドを存分にくすぐってくれる走りが魅力。
走りは、ひとことでいうとスタビリティの高いプジョー『106』といった感じで、タックインがガンガン決まるけど決して低レベルで破綻しない攻めのシャシーが構築されている。
3代目までの『ゴルフ』が体現していた「ドイツの良質実用品」を引き継ぐ存在(ゴルフはIVで低落し、Vは良化したが復活まではゆかず)。空間構築も走りも万能型。オペル特有のがさつさもほぼ消え、充実したクルマ生活が送れる。
「上質指向」をPRしているが、じつは4人分の移動空間をコンパクトに凝縮するための定石を踏まえた「健康な」パッケージングの持ち主である。
地味だが、ベーシックカーとしてマジメに構築してある。とくに4人をきちんと座らせ、それを必要じゅうぶんな空間で包み、機能要素を定石どおり配したパッケージングは健康。外観はそれを直截に表現したし、走りの素質も悪くない。
『クラウン』と同じ骨格、エンジニアリングを使い、パーソナル指向に仕立てる。でもトヨタのヒエラルキーの中でコストは全般に安く…というだけの商品。しかも作り込みが浅い。