2004-2005年度のイヤーカーに選出された『レジェンド』。ワングレードで全車SH-AWDの新システム4WDを採用している。
このシステムの特徴は、前後輪の駆動力配分に加えて後輪左右の駆動力コントロールもするので、簡単にいえばコーナリングでもFFベースのレイアウトとは思えないほど軽快に旋回できる。
マニアックにいえばコーナーではアクセルを踏んでいくと旋回力が発生するためにグイグイと曲がっていく。この感覚は不思議なものだが、決して無謀運転を許容するものではない。なぜならタイヤの限界を超えることはできないからだ。
300psのエンジンはホンダらしく回転に応じてパワーを出してくるタイプで、回し甲斐のある気持ちよいもの。
乗り心地はややフロントがヒョコヒョコとピッチングをする傾向があるものの、大きな突起の乗り越えは、よくこなしてくれる。
キャビンはホンダ流の整理されたラグジュアリーな雰囲気を演出しているが、操作性はやや煩雑だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
日下部保雄|モータージャーナリスト
1949年東京生まれ。車に囲まれた生活環境だったせいか、ついに仕事になってしまった。走らせるのが好きでモータースポーツからジャーナリズムの世界に入り、日本や世界のレース、ラリーに参加してきた。これからも出場するつもりだ。