また出たか」的な『ヴィッツ/ファンカーゴ』系変わり種トヨタ車。
アウディ車の特長だった上品な見た目が、少なくとも外観に関してはヤンキー(アメリカ合衆国北部諸州の人々、という意味ではないですよ)化してしまった。
パッと見て「あ、カッコイイじゃーん」って思う人は多いでしょう。ワタシもふくめて。そのノリで買うのなら、2.5リッター直4搭載の安いほうでOK。3.5リッターのV6と乗り較べて別にミジメな感じしないから。
軽自動車そのほかに乗るたび、残念な気持ちに包まれつつ想像する理想的な小型実用車の像にほぼドンピシャ。理想(夢想?)と違うのはそれが日本製でないことと、あと強いていえば普通のMTでもまたトルコンATでもないこと。
ミニバンに近い背高ノッポの1.5ボックスの左側に、親子がふたりで並んで乗車できる大開口スライドドアを設置。ワイヤレス電動のそれは、機能としては住居の玄関として考えられている。
FF-Lプラットフォームで仕立てられたSUV。だからというわけではないが、北米に展開されている『アルティマ』や『マキシマ』といった大型FFサルーンに共通する大陸的なスケール感が印象的。
内外装のあらゆる部分からエッジを取り除いて、ひたすらまんまるな造形で和みを演出する。ベースの『ムーヴ』が思い出せないほど割り切った造形を前にして、なんだかとっても嫌な感じがした。
シングルフレームグリルって特別なブランドを意識させると思いますか? 俺は駄目だなあ。かっこいいとも個性的とも思わない。
今度のフィアット『パンダ』は何だかとっても普通だ。「さすがイタリア、真似できない…」思わず唸るような意表を突く味わいはない。これもグローバル化の宿命か。
『1シリーズ』のコンセプトが提示さて以来、興味津々でテストする日を心待ちしていた。もうかれこれ20年以上もFR党をもって任じ、コンパクトFRの再生をライフワークと考えてきている俺である。