プジョー『2008』の現行世代が導入されたのは2020年9月。その後2022年に1.5リットルのディーゼルターボを設定、2023年にはICE車のフェイスリフトが実施され、ライオンのかぎ爪を模したデイタイムランニングライトを新採用するなどした。
試乗車は直近の今年8月に導入された「2008 GT Hybrid」。このモデルは1.2リットルの3気筒ガソリンターボエンジンと電動モーター内蔵6速デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせた48Vマイルドハイブリッドを搭載。システム合計で107kW(145ps)の最高出力を発揮、WLTCモードで21.5km/リットルの燃費を打ち出すというクルマとなっている。
プジョー 2008 GT Hybridメーカーのリリースによれば“走行状況によって約30km/hまで電気による走行が可能。信号待ちの多い市街地走行では、1時間あたり約50%はエンジンを使用しない状態となる”ともある。
そんな実車を借り出して試乗してみると、すっかりおなじみのプラットフォーム、CMP由来の“安定の走り”が実感できた。
プラットフォーム同様に各車でおなじみになりつつあるのこパワートレイン(エンジンルームの写真を選ぶ際に間違わないようにしなければ!)は、エンジンのアイドリングストップも効かせつつ、始動時こそ小さくブルッとそれが伝わるも、それ以外は走行中のパワーマネージメントの自然さが光る。
プジョー 2008 GT Hybrid
低速でのスムースな加減速から幹線道路の流れに乗った走り、高速走行など、どんな場面でもハイブリッドをまったく意識させない走りを体感させてくれる。
それと回生使用時の、ワンペダルを謳う他のどの車種よりも自然で楽な“ほぼワンペダル走行”も右足への負担をまったく感じず、運転しやすい。
同じシステムを搭載する『208』に対してちょうど車重は+100kgだが、動力性能は十二分で、乗り味のマイルドさは我が家の乗り心地・NVH評価担当の柴犬のシュンにも高評価だった(!?)ようだ。全幅1770mmの扱いやすいボディサイズ、安全支援、アメニティ装備の充実度もレベルが高い。
プジョー 2008 GT Hybrid■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。










