ヤマハ発動機は、カーボンニュートラルの実現に「楽しさ」でアプローチする新型電動トライアルバイク『TY-E 2.0』を開発。3月25日から27日まで東京ビッグサイトで開催される「東京モーターサイクルショー2022」に出展する。
ヤマハ発動機では「環境計画2050」を見直し、2050年までに事業活動を含む製品ライフサイクル全体のカーボンニュートラルを目指す目標を新たに設定した。TY-E 2.0の開発は、同社らしいカーボンニュートラルの実現に向けたアプローチの一つとして取り組むプロジェクト。開発コンセプトに「FUN×EV」を掲げ、EVならではの力強い低速トルクや加速性能などの魅力を活かして“内燃機関を上回る楽しさ"を目指している。
TY-E 2.0は2018年に発表した初代『TY-E』をベースに開発を進め、軽量化や剛性の最適化に貢献するコンポジット(積層材)モノコックフレームを採用。パワーユニットやバッテリーのレイアウトを見直し、前モデルとの比較で大幅な低重心化を達成した。
また、高出力密度の大容量バッテリーを新開発。前モデル比で約2.5倍の容量を達成しながら、重量は約20%増に抑えている。さらにクラッチやフライホイールなどのメカニズムと、微妙なグリップの変化を読み取る電動モーター制御の組み合わせでトラクション性能を高めている。
ヤマハ発動機では今年6月以降、FIMトライアル世界選手権へ新型TY-E 2.0での参戦を計画。開発ライダーも務める黒山健一選手(ヤマハファクトリーレーシングチーム)の出場を予定している。