フルモデルチェンジを果たしたホンダ『ゴールドウイング』のジャーナリスト向け試乗会が、オースティン(アメリカ・テキサス)にて開催された。羽田空港からシカゴ経由で、乗り継ぎの待ち時間を含め20時間。オースチン・バーグストロム空港に降り立つと、「HONDA」のサインを掲げたドライバーが待っていた。◆走り出す前から興奮する、その出で立ち試乗会場は空港から17マイル、クルマで20分ほどの距離にあるリゾートホテル。試乗会は1月中旬から順次スタートし、アメリカ国内からはもちろんヨーロッパ、そして日本や台湾などアジアからもジャーナリストが集まった。記者が参加した「WAVE7」は最終組で、日本とアメリカのジャーナリスト10名の混合チーム。到着した日は夜にブリーフィングがあり、翌朝から2日間、およそ440マイル(約700km)のテストライドが始まる。もちろん、真っ先にチェックしたいのは新型ゴールドウイングの実車たち。新型ではトップケースのついたフル装備仕様が『ゴールドウイング ツアー』と名乗り、サイドケースのみの装備としたバガースタイルが『ゴールドウイング』とネーミングされた。ホテルのロビーやブリーフィング会場に車両が置かれており、インストルパネルをデモ操作したり、跨って車体の感触をじっくり確かめることができるから、長旅の疲れも忘れてしまう。フロントサスペンションを、従来のテレスコピック式フォークではなくダブルウィッシュボーン式とするのはお伝えしたとおりだが、完全新設計の車体がストリップ状態で展示され、アルミツインチューブ式のメインフレームや刷新された前後サスペンションをじっくり目の当たりにすることができたのも嬉しいかぎりだ。ゴールドウイングならではの水平対向6気筒エンジンも、シリンダーヘッドのカバーが外されユニカムバルブトレインが見えるようにディスプレイ。左右に3気筒ずつ、カムシャフトやカムチェーンが丸見えで興奮せずにはいられない。ニューエンジンでは発電装置「ジェネレーター」とスターターモーターの機能を1つに統合したISG(Integrated Starter Generator)を大型バイクとしては初採用し、軽量コンパクト化と始動時の静粛性を向上。従来のエンジンと比較し、単体で約6.2kgの軽量化を実現している。17年式までのエンジンも比較できるよう展示され、見ていて飽きない。◆注目度はバツグンアメリカンサイズのキングベッドで一晩ぐっすり眠ると、いよいよ440マイル(約700km)のテストライドへと出掛ける。ホテルのエントランス前には、新型ゴールドウイングたちがずらり並び、その姿は圧巻としか言いようがない。さすがはホンダの誇るフラッグシップモデル、他の宿泊客らもスマートフォンで写真を撮る人が絶えない。普段バイクに乗っていない人の目にも、ゴールドウイングの堂々たる姿は興味津々なのだろう。我々「WAVE 7」のグループは、日本のジャーナリストが自分を含め4名、アメリカのメディアが6名ほど。ゴールドウイングはタンデムでのライディング性能もとても重要だからペアでの参加もある。リアシートに座るパッセンジャーの乗り心地や、2人乗りでの操作フィールを確かめるのだ。1月でも暖かいはずのテキサスだが、アメリカも異常気象なのか我々の前にテストライドをおこなったWAVE 1~6までは寒さと雨に悩まされたそうで、降雪によって充分な試乗ができなかった組もあったとのこと。そういえば、昨年末もテレビニュースでやっていた。「アメリカ南部ではじつに珍しい雪が降った」と。ウェザーニュースでは天気は回復傾向にあり、気温も昼間は15度以上になるとのこと。「我々はラッキーだ」と、ホスト役のアメリカンホンダ スタッフらが口々に言う。たぶん本当に、ツイていたようだ。◆リアルな1泊2日、ゴールドウイングの旅へバイクに乗り込む前に、荷物をバイクに積み込む。日本から飛行機に積んできた大きなスーツケースは、ここから先へは持っていかない。リアルな1泊2日ツーリングで、新型ゴールドウイングをテストする。バイクの積載力ならこんなものだろうと、前日にレインウェアや着替え、カメラや充電器などを用意し、荷造りしておいた。それをトランクに入れてみるとどうだ、余裕を持って収まってしまうではないか。リアトランクとサドルバックのラゲッジスペースは合計110リットルもの容量があり、自分の荷物はトップケースだけで済んでしまう。開発陣のイメージは3泊4日、2人分相当の荷物の量を目安にしている。バイクから離れるときには、ヘルメットをトップケースに入れておこうと、レインウェアだけはサイドケースへ移した。片側のサイドケースは空っぽだから、お土産をたくさん買っても大丈夫だ。各ラゲッジボックスはもちろんロック機構があり、キーフォブを持って車体から離れればオートロックができてとても便利。さぁ、準備はできた。いよいよ出発だ!
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