リチウムイオン二次電池世界市場、2019年には31.9%増の2兆2112億円に拡大…富士経済

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日産・リーフ リチウムイオンバッテリー(参考画像)
  • 日産・リーフ リチウムイオンバッテリー(参考画像)
  • 三菱i-MiEV、トヨタプリウスPHV、日産リーフ

富士経済は、二次電池、一次電池の世界市場と開発動向を調査、その結果を報告書「2015 電池関連市場実態総調査 上巻」にまとめた。

リチウムイオン二次電池は小型民生向けから自動車向け、電力貯蔵向けまで大小全てを対象としている。タイプあるいは用途別に「シリンダ型」「角型」「ラミネート型」「車載専用」「ESS(Energy Storage System:電力貯蔵システム)用/UPS・バックアップ電源用」がある。

報告書によると、リチウムイオン二次電池の世界市場は、2014年の1兆6768億円から2019年には31.9%増の2兆2112億円に拡大すると見ている。

シリンダ型は今まで市場の拡大をけん引してきたノートPC向けの需要が減少するが、テスラモーターズで採用されている18650タイプが今後も電気自動車(EV)向けで需要を伸ばし、市場は拡大していくとみられる。

角型はスマートフォン向けとして需要が多かったが、ラミネート型を使用するタイプの増加に伴い、今後市場は急速に縮小するとみられる。一方ラミネート型は、スマートフォンの他にも採用が広がっており、需要が急速に高まっている。

車載専用は、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、EV、燃料電池車などの生産拡大に伴い伸びている。特に中国では電動トラック・バスの普及が進んでおり、同用途向けが2014年に大きく伸び、市場をけん引した。EVは今後も車種の増加や充電インフラの整備、補助金政策などにより生産台数が増加するとみられ、中国を中心にEV向けの伸びが予測される。

ESS用/UPS・バックアップ電源用は、エネルギー密度が二次電池の中で最も高く、電源部の小型化などに対応できることから、ESS向けが増加。高価格な点など普及にあたって不利な面もあるが、今後は発電時にCO2を排出しない再生可能エネルギー発電の世界的な普及に伴い、堅調に市場拡大していくとみられる。

《纐纈敏也@DAYS》

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