トヨタ自動車の豊田章男社長は5日、12月26日に国内で販売を開始した新型ハイブリッド車『アクア』について「非常に意味は深いと思う」との考えを示した。豊田社長は同日、都内で開かれた自動車業界の賀詞交歓会で一部報道陣に対し述べた。
豊田社長はアクアが意味深い理由として「まず日本のモノづくり会社として、久々の世界一の燃費という、日本で造ったものが世界で誇れる商品を出すことができた」とした上で、「何よりもあの車は(子会社である関東自動車工業の)岩手工場で造っている。あの車が売れれば売れるほど、東北の復興のスピードが速まる」と指摘。
さらに「昨年から続いている円高も、あのような車を中心に内需拡大が進めば、日本の生産が増え、販売が増えて雇用が守れれば、石にかじりついてでも(国内生産300万台を死守する)ということにも多少フォローの風になる。是非とも内需拡大に向けて、昇り竜に変えていきたい」と述べた。