アウディとポルシェを傘下に擁するフォルクスワーゲングループ。そのVWが、今後のグループ内のスポーツカーと大型セダンの開発の主導権を、アウディではなくポルシェに与える意向だという。
これは、『オートモーティブニュース』が7日に報じたもの。同メディアによると、VWグループを率いるマルティン・ヴィンターコルン会長は最近、ポルシェの重役陣に対して、今後のグループ内のスポーツカーと大型セダンの開発の主導権を持たせる方針を示したという。
これは何を意味するのか。同メディアによると、VWはグループ内の各ブランドで共用できる数種類のモジュラープラットホームを開発する計画。フロントエンジン搭載の大型車用を、次期ポルシェ『パナメーラ』とベントレーで共用。さらに、リアおよびミッドエンジン用を、ポルシェ、アウディ、ランボルギーニのスポーツカーで共用する構想を描いているという。この2種類のモジュラープラットホームの開発を、ポルシェに任せるというわけだ。
一方、アウディは引き続き、『A4』や『A5』など中小型車用のモジュラープラットホームの開発を担当。さらに、次期『A3』と次期VW『ゴルフ』用のモジュラープラットホームの開発も、アウディの重要な役割になるという。
同メディアは、フォルクスワーゲンの狙いは、「新型車の開発と生産にかかるコストを20%、時間を30%削減すること」だとレポートしている。