近年、アメリカのビッグ3各社はワゴンらしいワゴンをほぼラインアップしなくなっていた。従来ワゴンを愛用していた層は軒並みSUVを選ぶようになり、大ヒットしたダッジ『マグナム』すら短期間で生産中止に追い込まれた。
500万円オーバーの『ゴルフ』というだけで引いてしまいそうだが、実はそれほどでもない。
近くを歩く人を立ち止まらせそうなほど凝った動きを行うルーフの開閉、それに要する時間はおよそ30秒。というわけで、「信号待ちの間に素早く変身!」とはとても行かないものの、その分完璧な仕上がりを見せるのがルーフを閉じた状態でのインテリア。
いつのまにか非常に多くの車種をラインアップするようになったBMWに、さらに加わった『グランツーリスモ』には、こうしたクルマを臆せず世に出せるBMWの底力を感じるとともに、『X6』の登場時よりもさらに「変わったクルマが出てきた」という印象を強く抱いた。
7年振りのフルチェンジというが、いい意味で変わらないのが『Eクラスステーションワゴン』の特徴だ。
1960年代生まれの初代をモチーフにしたデザインが最新スポーツクーペのどれよりスタイリッシュというのも微妙だけど、カッコいいものはいいんだからしょうがない。
僕がポルシェでいちばん好きな市販車は『928』である。いやポルシェのエンジニアも、あれが理想形と思っているはずだ。
Bセグメントのプレミアムコンパクトで、3ドアボディは色違いルーフ。「ミニのマネじゃん」という声が飛んできそうだ。
BMW『5シリーズ グランツーリスモ(GT)』は、セダン、ワゴン、クーペ、SUVの価値を巧みに兼ね備えた、まったく新しい発想のモデルといえる。それだけに、これまでにBMWがもたらした価値に共感しなかった人の気持ちを動かす可能性さえ備えている。
久々に登場した5世代目となる『カマロ』。日本正規導入車種はV6(3.6リットル)を搭載する「LT RS」とV8(6.2リットル)の「SS RS」の2車種。