なんといってもスゴいのは、電子デバイスの数々。後ろから追突されそうになると、首との隙間を常時監視していたヘッドレストが前に動いて、むち打ち事故を防ぐ。
昔、地下駐車場にクルマを止めて、車内で人待ちをしていたら、隣に止まったセダンのリアドアが開いて、ぼくのクルマのドアにかなりの勢いでぶつかった。出てきたのは、赤ちゃんを抱えた若いママ。
「遅い、うるさい、きたない」のディーゼル三悪を返上した新世代ディーゼル車。ガソリンの『E350』と直接、乗り比べても、「あれっ、いま乗ってるの、どっちだったっけ」としばしば迷うほどの出来。
旧型にはついていなかった『A6』の名が加わる。旧型もA6ベースには違いなかったが、あえてそれを名乗らず、「アウディを代表するオールロード・クワトロ」とでもいいたげなユニークさがあった。そんなコンセプトの“薄まりかた”は、乗った印象とも符号する。
90年代の初めに『ゴルフ・カントリー』という4WDのオフロード・ゴルフがあった。あれを思い出させるスペシャル『ポロ』は、しかしFFのみ。
スポーティクーペ、『インテグラ』お取りつぶしの恨みを晴らすかのような“走りのコンパクト・ミニバン”。前を見て運転していると、とても3列7人乗りのピープル・ムーバーとは思えない。
フィアットと共同開発した小型ライトSUV。フィアット版の『セディチ』は全量4WDでオフロード・キャラクターを強調するが、『SX4』はFFがメイン。いちばんキャラが近いのは、トヨタ『イスト』あたりかもしれない。
アルファロメオがつくった軽、みたいなカッコよさ。価格も1.3リッター級だが、並みの1.3リッター級より驚きにあふれたパフォーマンス。見ても乗っても、軽とは思えない新世代軽自動車。
自分ではスピードを出しているつもりはないのに、メーターを見ると実際はスゴい速度に。誰しも、初めてレクサス『LS460』に乗ったときに、そう感じるに違いない。それだけレクサスLSは快適に速く走ることができてしまうのだ。
初めて乗った瞬間に、欧州でディーゼルが大人気な理由がすぐに理解できた。それだけ力強く、静粛性も高いのだ。おまけに燃費もよく、軽油なので燃料代も節約できるとあれば、欧州で約7割の人が『Eクラス』の中でディーゼルを選んでいてもまったく不思議ではない。