1994年に初代が登場した『A4』(B5)の前身にあたるのが『80』と呼ばれたこの世代のアウディだ。VWの『パサート』とベースを共用する関係にあり、初代(B1)はパサートより1年早い1972年に登場している。
写真のカタログは1979年に登場した2代目(B2)の日本仕様、81年モデルのもので、当時のヤナセのショールームにて入手したもの。この2代目は何といっても6ライトのセダンらしい端正で洗練されたスタイルを大きな魅力とし、これはG・ジウジアーロの手によるもの。
アウディ80(B2)当時のカタログ後に“アウディのような”と称される国産セダンも登場したが、均整のとれたプロポーションは、さすがジウジアーロと言えるものだった。ちなみに全長4390mm×全幅1680mm×全高1355mmと、近年の感覚からすれば実に手頃感のあるボディサイズになっている。
インテリアも虚飾を排したシンプルなもので、メーターナセルの左右にスイッチを並べた機能的なレイアウト。ガソリンの消費状態が目で見てわかるエコノメーターも備えた。
アウディ80(B2)当時のカタログ
ポリウレタンフォーム一体成型のシート、FWDを生かした広い前後室内空間などもセールスポイント。ドアミラーは付け根のレバーを室内側から操作することで調節が可能だった。
81年モデルで用意されたのは1588cc+3速ATと1715cc+5速MTの2タイプ。なおこのB2世代では2144ccの5気筒エンジンを搭載したモデルも用意されたほか、80クワトロも登場している。
アウディ80(B2)当時のカタログ









