【キャンピングカーライフVol. 3】キャンピングカーに乗っていて実際に感じたメリット・デメリット~デメリット編~

マツダ『ボンゴ』をベースにしたキャブコン「アミティ」
  • マツダ『ボンゴ』をベースにしたキャブコン「アミティ」
  • マツダ『ボンゴ』をベースにしたキャブコン「アミティ」
  • 「アミティ」の室内(ギャレーまわり)
  • 「アミティ」の室内(ダイネット周辺)
  • 「アミティ」の室内(ダイネット周辺)
  • 「アミティ」の運転席
  • キャブコンではほとんどの立体駐車場は停められない
  • 平面駐車場も雨除けの屋根などに妨げられ、駐車できないケースも

念願のキャンピングカーを購入した筆者が送る体験記第3回目。前回の予告ではキャンピングカーならではの"メリット・デメリット"をお伝えするとしていましたが、色々書き出してみたところボリュームがすごいことになってしまったので、前後半に分けてお届けしようと思います。

あくまで半年ちょっと乗ってみた筆者の体感ですので、ライフスタイルや家族形態、住んでる場所、そもそも購入するキャンピングカーの種類で大きく変わる要素も多いですが、「そんなこともあるんだ」くらいで暖かく読んでいただけると幸いです。

この記事を読んでいる人の多くはキャンピングカーに興味がある方がほとんどだと思うので、メリットのほうは予想がついていたり、もう知ってるという方も多いと思います。なので気になるデメリットのほうからまず特に大変な3点をピックアップしました。

◆燃費とトラックベースならではの給油事情

体感するデメリットその1は「燃費」です。

キャンピングカーは程度の差はあれ常に荷物を満載しているトラックのようなもので、とても燃費が悪いです。

筆者が乗っている『アミティ』はスペック上「7km/リットル」となっていますが、中古で10年ほど前の車両のためあちこちガタが来ており実質の燃費はさらに落ちます。


燃料タンクは50リットルほど入るのですが、おおざっぱに実燃費を「5km/リットル」と見積もったところで250km程度で給油が必要と、遠出の際には頻繁に給油が必要になり非常に面倒かつ、ガソスタを探すハメになります。


ガソリン代もどんどん上がっているため、一回の給油代が高額になっていくのも辛いところです。

トラック独特の給油タンクトラック独特の給油タンク

ガソリンタンクの構造が一般車と違い、給油の際に毎回スカートを上げて給油口をキーで開けるのもひと手間。さらにタンクが横長なため、普通に給油ノズルを差し込んで満タンまで入れるとまるまる1メモリ分くらい入らないのも注意です。


満タンに入れる際は継ぎ足しが必要になってしまって危ないので、普段は満タンに入れず、遠征で満タンにしたい時はフルサービスのお店で入れてもらっています。

筆者のようにソロ活動がメインだとこの移動コストがなかなか重く、新幹線+カプセルホテルとほぼトントンみたいなことになってしまいがちです。

一方、グループで移動して交通費を割り勘にする、RVパークに泊まることで家族4人の宿泊代が浮くなど(RVパークは1台いくら、人数で金額が変わらないタイプが多い)工夫はできるので、4~5人での活動が多い人は気にならないかもしれません。

◆駐車場探し…平置き駐車場やドライブスルーにも落とし穴

デメリットその2は、車高の高さ……もとい駐車場問題です。

キャブコンは広い車内空間、中で大人が立っても余裕なくらいスペースが最大のメリットですが同時にその高さは最大のデメリットにもなりえます。『アミティ』の車高は2.75m、標準的なキャブコンの場合はだいたい2.5~3mといったところでしょう。

筆者は仕事柄都内や横浜、千葉あたりに行くことが多いのですが、ここで問題になるのが駐車場です。

立体駐車場や地下駐車場といった都内に多い駐車場はほぼ全滅で、モールや量販店、ファミレスなどで店舗の下に止めるタイプの場所なども無理と、停めれる選択肢がぐっと減り、提携の駐車場に停めれないので近隣のコインパーキングに停めることもしばしばです。

キャブコンではほとんどの立体駐車場は停められないキャブコンではほとんどの立体駐車場は停められない

とはいえそれは買う前から想像できる範囲なので「そりゃそうだ」といった感じですが、それ以外にも一見何の問題もない平地の駐車場でも「入り口のゲートが通れない」パターンが結構あります。

平面駐車場も雨除けの屋根などに妨げられ、駐車できないケースも平面駐車場も雨除けの屋根などに妨げられ、駐車できないケースも

チケットを取る機械の上に雨よけの屋根がついており、この高さが2M程度のものがほとんどです。入り口が横に広ければ当たらないように左に寄って降りて取ることができますが、住宅街などでスペースが狭かったりすると入ることができません。

そのため初めて行く場所は事前に駐車場を地図アプリで平地であるか、入り口が通れそうかなど、入念に下調べをしてから移動することになります。あとは、駐車場を事前に予約できるサービスも増えてきているので、こちらの活用もおすすめです。

ドライブスルーの飲食店や洗車機などにも注意が必要ドライブスルーの飲食店や洗車機などにも注意が必要

また、よく驚かれるポイントとして、「ドライブスルー」がほぼ利用できなくなります。ドライブスルー洗車はもちろん、飲食店のドライブスルーも注文する場所、受け取る場所に屋根がついているので、ぶつかってしまいます。素直に駐車して店内で購入するようにしましょう。

駐車場は高さ制限が2m程度の場合が多い駐車場は高さ制限が2m程度の場合が多い

乗用車だとあまり意識しないかもしれませんが、最大2m程度の制限が多いです。気になった方は周囲の駐車場などで高さ制限の表記を見てみてください。

一般的な道路はトラックなどもっと大型のクルマが走るのでほぼ問題なく走れるのですが、一方通行の商店街なども危険スポット。ナビだと問題なく通れるのに……みたいなことになるので、できるだけ大きい道を選んで走りましょう。

◆2週間に1度はチェックしたいタイヤの空気圧

デメリットの3つ目がタイヤ管理の手間です。


キャンピングカーは常に物を満載状態で走ってるようなものとは先程も書きましたが、購入して一番言われたのは「タイヤの空気圧管理をしっかりする」ことでした。普通乗用車でしたら1ヶ月に1回程度と言われていますが、キャンピングカーの場合はその倍、2週間に1回程度は空気圧チェックを推奨されています。

特にキャビンのあるリアタイヤの負荷が大きく、空気圧が減っている状態で走るとバーストの危険が高まります。


これだけなら毎回乗る前にガソリンスタンドで給油がてら空気を入れればいいや、となるのですが、キャブコンはトラックなどと同じく安全性を高めるため、リアだけでもダブルタイヤと呼ばれる片輪に2個タイヤがついているモデルが多いです。

ダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しいダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しい

今までダブルタイヤのクルマに乗ったことがない筆者にとって、ダブルタイヤの空気入れ作業はとても大変でした。

ダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しいダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しいダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しいダブルタイヤは慣れるまでタイヤの空気圧調整も難しい

ダブルタイヤの場合、外側のタイヤの空気入れが内側に向かって出ており、内側のタイヤがホイール奥で外側に向かって出ています。そのままでは手が届かず、キャップも回せません。

スタンドでスタッフがやってくれるところも全然ないため、基本的に自分で入れることになりますが、道具無しでは空気を入れるどころかチェックすらままなりません。

ネットやYouTube、先輩オーナーたちの情報を仕入れまくり、自分の中で一旦の決着を見せたのは空気を入れる延長パイプのようなものを使う、でした。ここにたどり着くまでかなり試行錯誤することになり、非常に大変でした……。

空気圧調整のために仕入れた道具の一例空気圧調整のために仕入れた道具の一例空気圧調整のために仕入れた道具の一例空気圧調整のために仕入れた道具の一例

こういったキャップを開けるためのツールや空気入れを延長するツールなどを色々試しました。

タイヤ交換も自分でするのは至難なので、ショップにお願いしましたが、タイヤが6個必要なので余分にお金がかかります。

また、タイヤだけでなく、メンテナンスなども普通のカーショップやディーラーでは車庫に入らないため受け付けてくれないことがほとんどで、自分で調べてDIY、どうしても無理な部分はキャンピングカービルダーやショップに相談・持っていくということになります。

しかし、昨今キャンピングカー人気の高まりもあり、ビルダーにお願いしても工場がいっぱいで2週間くらい入庫できないといったことがありましたので、こういったところも注意が必要でしょう。

大きく感じているデメリットは以上の3点です。次回はデメリットというほどではないが、人によっては気になるかも? といった点や、やっぱりキャンピングカーはいいな、となるメリットをお伝えして、みなさんのキャンピングカー購入の参考になれればと思います。

《二城利月》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集