『高性能ゴルフ』はこれからの時代、どういう姿で現れる?【懐かしのカーカタログ】

VW ゴルフGTI(ゴルフII)
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  • VW ゴルフVR6(ゴルフIII)
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導入されたばかりの8世代目となる新型『ゴルフ』。現状では標準グレードからの導入になっているが、やはり気になるのは、今後のバリエーション展開。とくに“高性能ライン”は、これからの時代、どういう姿になって現れるのか? 今回は『ゴルフ』の主な高性能モデルを振り返ってみたい。

GTI(2型)

VW ゴルフGTI(ゴルフII)VW ゴルフGTI(ゴルフII)
日本市場への正式なGTIの導入は“2型”の世代からだった。最初のモデルは1780ccのSOHCモデルで、2ドア・5速MT仕様(105ps/15.2kgm)。初代同様、外観はブラックVWマーク、グリルの赤い縁取り、フェンダーアーチモールなどを装備。内装はゴルフボール型のシフトノブ、スポーツシートなどが標準。のびやかなエンジンフィールとしなやかな足まりによる気持ちのいい走りを筆者は未だに忘れられない。

VWゴルフGTI 16VVWゴルフGTI 16V
さらに追加となった“16V”は、125ps/17.1kgmに性能を高めたDOHCエンジンを搭載し、切れ味とパワフルさに磨きをかけた。なお本国では新型(8型)をベースにGTI誕生45周年を記念し、ベース車より性能が引き上げられたモデルが登場。35周年記念車も6型時代に日本で発売されている。

VR6

VW ゴルフVR6(ゴルフIII)VW ゴルフVR6(ゴルフIII)
スポーティというよりも、ラグジュアリーな性格が与えられたのがVR6だった。3型の世代で、『ヴェント』『コラード』(排気量が僅かに大きかった)そして『パサート』らと共に設定。6気筒ながら各気筒を約15度ずつずらして配置することでエンジンブロックの長さと幅の両方をコンパクトに収めた設計。“V型直列エンジン”を意味する“VR”の歯の由来はこのデザインから来たもの。

VW ゴルフVR6(ゴルフIII)VW ゴルフVR6(ゴルフIII)
同世代の『ゴルフ』にも設定があったGTIに較べ、鼻先の重さは感じられたものの、4速ATとの組み合わせで、非常になめらかなパワーフィールが楽しめた。余談ながら筆者は自分で『コラード』のVR6・5速MT車を所有したことがあり、なめらかな走りを今でも思い出す。

R32

VW ゴルフR32(ゴルフIV)VW ゴルフR32(ゴルフIV)
GTIの上を行くハイパフォーマンスモデルとして登場したのがこの「R32」。カタログでは“スポーツカー”と明言していた。初代は4型の世代で投入され、日本市場でも2003年に発売。2ドアボディの左ハンドル、6速MT仕様だった。

VW ゴルフR32(ゴルフIV)VW ゴルフR32(ゴルフIV)
最大の特徴はパワートレインにあり、搭載エンジンは3188ccのV6で、241ps/32.6kgmの性能を発揮。0-100km/h加速6.6秒を誇った。さらに4MOTIONの採用、リヤがマルチリンクの20mmローダウンしたサスペンション、ケーニッヒ社製スポーツシートの採用なども見逃せない。後に4ドアボディの右ハンドルも追加。

R32はワッペングリルの5型でも継続。パワーが250psに高められたほか、左ハンドル・2ドアの6速MTに加え、右ハンドル・4ドアの6速DSGが差って井された。

VW ゴルフR32(ゴルフV)VW ゴルフR32(ゴルフV)

R

VW ゴルフR(ゴルフVI)VW ゴルフR(ゴルフVI)
6型ゴルフで、実質的にR32の後継モデルとして設定されたのが「R」だった。GTI(2009年8月)よりも後の登場(2010年1月)で、搭載エンジンはGTIとは同じ2リットルにダウンサイジング。とはいえ256ps/33.7kgm(GTIは211ps/28.6kgm)と3.2リットル時代よりも高性能化を実現。4MOTIONも引き続き採用され、25mmのローダウンサスペンションが標準で与えられた。

4ドア・右ハンドルで、パドルシフトを備える6速DSGの組み合わせ。ブルーの指針の専用メーター、レカロスポーツシートなども目を惹く。

VW ゴルフRヴァリアント(ゴルフVII)VW ゴルフRヴァリアント(ゴルフVII)
Rは7型でも設定され、280ps/38.7kgmまで性能が高められたほか、4MOTIONには第5世代のハルデックスカップリングを採用し、必要に応じて駆動トルクをほぼ100%後輪に配分する制御を可能にした。この7型のRは、ワゴンボディのヴァリアントにも設定された。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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