Kawasaki Team GREEN(カワサキ)がスーパーバイク世界選手権の絶対王者ジョナサン・レイを起用することで話題を集め、一部ではホンダワークスのチームHRCがダニ・ペドロサを起用するのではないかという噂も流れはじめるなど、いよいよ盛り上がりを見せている今年の“コカ・コーラ”鈴鹿8耐。だが、忘れてならないのが4連覇を目指すYAMAHA FACTORY RACING TEAM(ヤマハ)の存在だ。
「一昨年、218周することができましたが、その時に219周はしっかりと視野に入っていました。そして昨年は、セーフティーカーが入ったりで周回数は伸びませんでしたが、各ライダーともにチーム側でペースを指示しないと、どこまでもラップタイムを上げていく状態でした。耐久レースなので、ある程度のところでマシンを労ることも重要なのですが、もしライバルがペースを上げてきたとしても、我々もさらにペースを上げる余力がありました。そういった意味で今年は、公開テストなどでライバルがどういう動きを見せるかをしっかり判断していきたい。今年、YAMAHA FACTORY RACING TEAMは鈴鹿8耐4連覇がかかっていますが、4連覇を狙うのではなく、あくまでも優勝を目指し、結果として連覇につながるというこれまで通りの戦略です」
昨年、ホンダとスズキが新型車を投入したことから、現行4年目を迎えたヤマハ『YZF-R1』は参戦車両のなかで早くも最古参となった。もちろんこれは信頼性ということばに置き換えることができるのだが、そのマシンも、ライバルの動向に合わせてまだまだ速くなるとのことで、今年の鈴鹿8耐もYAMAHA FACTORY RACING TEAMが中心となることは間違いない。