【スズキ ワゴンR ハイブリッドFX 試乗】初代を現代風に蘇らせた!?…島崎七生人

試乗記 国産車
スズキ ワゴンR ハイブリッド FX
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軽の規格改定に適合させてた2代目が登場して以来だから実に19年間、僕は街中で『ワゴンR』を見かけてもそれが2代目以降の何世代目か即座に言い当てる自信がなく生きてきた。しかし新型は見た瞬間に「6代目、新型である!」と胸を張っていえる…と思う。

それは初代を彷彿とさせる趣だからだ。とくにリヤはバックドアの高い位置にピーク(折れ点)のある形状や横長の低いテールランプなど、「ああワゴンR!」と思わせられ、涙が出るほど。サイドはBピラー部に『スイフト』風の処理(とくに関連を意識してはいないという)を持たるなど、ウインドグラフィックがユニークだが、嫌みがなくほどよい個性、アクセントに感じる。

全体のトーンはプレーン、シンプルであり、剛性感のある箱っぽさが小気味よく好ましい。まさしく初代の“スマートな道具感”が現代に蘇った感がある。3種類ある顏つきは、販売戦略上とユーザー個々の好みに配慮した用意だろうが、個人的には選ぶなら、もちろんもっとも飾り気のないFX系としたい。

「新鮮なトウモロコシ」がイメージという「FX」専用色のイエローも爽やか。この色で乗りたくて、わざわざ試乗車を選んだほどだった。

インパネも大きく言えば初代を現代風に再定義したかのよう。インパネは横線基調でスッキリとしており、目に煩いディテールはどこにもない。写真のベージュ内装は『ワゴンR』では新規だが、スッキリしたデザインとの相乗効果で、せいせいとした室内空間にしている。空調スイッチは新規に起こしたパーツだそうだが、物理キーをあっさりと並べたものだが直感操作が可能でやりやすい。

FXにはシート高さ調整がつかないのが残念だが、ウエストライン、ピラー形状等、自然に線が引かれた感じで視界は健全な広さ。FXは基準車の位置づけだそうだが、ドアオープナー、シフトレバーのボタン、空調のキーなどは、見栄えと、手で触れた際のしっとりとした触感のよさで、艶ありのメッキ(=スティングレー)ならなおいいのでは?と思う。

室内幅が60mmも拡大されるなどして、空間のゆとりは十分。後席もゆとりが大きく、シートは座面クッションがしっかりしておりなかなかいい座り心地だ。リヤドアは乗降性に最大限配慮した開口部形状になっている。

今回は街乗りでの試乗だが、その限りではJC08モード33.4km/リットルの3気筒ハイブリッドは、770kgと軽量に仕上げられた車重のためもあり、十分な役をこなす。ブレーキング時など折々で発電しながら、いかにも効率よくパワートレインを使っている印象だ。乗り味もよく、FZに対し前後スタビライザーが省かれるものの、タイヤ(ダンロップ・エナセーブ)のほどよい衝撃吸収性/剛性もあり、同時に試乗したFZ(BSエコピア)より、街中ではむしろ煽られ感のないフラットライドを感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
《島崎七生人》

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