【ルマン24時間 2015】ポルシェ名門復活なるか、アウディが6連覇果たすか…まもなく決勝スタート

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アウディ R18 e-tronクワトロ
  • アウディ R18 e-tronクワトロ
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  • ポルシェ 919ハイブリッド
  • R・デュマ/N・ジャニ/M・リーブ組の18号車ポルシェ『919ハイブリッド』
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今年で83回目を迎える2015ルマン24時間耐久レース。予選ではポルシェがトップ3を独占。総合5連覇中のアウディは彼らの先行を許す結果に。日本時間の13日22時からスタートする決勝では彼らの白熱したトップ争いが展開されそうだ。

2014年から最高峰のLMP1クラスにワークス体制で復帰。その年のルマンでは予選2位を記録し、決勝も終盤までトップ争いに加わる大活躍をみせ、さすが「ルマン最多勝を誇る名門」らしいブランクを感じさせない走りを披露した。

そこから更に熟成された『919hybrid』は、ライバルも驚くほどスピードアップ。予選1回目ではいきなりコースレコードとなる3分16秒887を記録。3台全車が昨年のポールポジションタイムを上回り、結果的にライバル勢を圧倒する形で予選トップ3を独占した。

単純なスピードを競う予選では一歩前に出たポルシェ。日本時間の13日22時からスタートする決勝レースでも序盤から先行していく展開が予想されるが、そのまま勝てるほど簡単に進まないのが、ルマン。単純に1周の速さだけではなくミスやトラブルなく安定して走れるかやレース戦略など総合力が問われる。その点で現在最も優れていると言われるのがルマン6連覇がかかるアウディ勢だ。

これまでもプジョー(2010・2011年)やトヨタ(2012年~)といったライバルを相手にしてきたアウディ勢。その中でミスをしない、アクシデントに巻き込まれない走りを徹底。万が一の事態が起きたとしても確実にピットに戻り、短時間で修復を終えてコースに復帰する強靭なマシンを作ることを心がけてきた。昨年も大きなトラブルに何度も見舞われたが、彼らは粘り強く修復しコースに戻るとハイペースで追い上げ。これが功を奏し、M・ファスラー/A・ロッテラー/B・トレルイエ組が総合優勝を勝ち取った。

その積み重ねで完成したのが今季仕様の『R18 e-tron クワトロ』。今季はWECシリーズ戦でもポルシェ勢に予選を先行されることが多かったが、耐久レースとなる決勝でしっかり逆転。7号車が開幕2連勝を飾っている。もちろん、24時間勝負となるルマンでも同じような展開が予想される。

過去の優勝回数はポルシェ16勝、アウディが13勝だ。1980年代を中心に耐久レース界で最強の名を欲しいままにしてきたポルシェ。彼らがワークス活動を控えている間に勝利を重ねてきたアウディ勢を打ち負かし、再び栄光の時を自らの手で掴みとるのか。それとも、2000年以降のルマン24時間を支配してきた現在の名門アウディが意地をみせ、6連覇の偉業を成し遂げるのか。

いずれにしても、ルマン24時間総合優勝の座は一つだけ。そのポジションに、今年はどのチームが座ることになるのか、まもなく注目の決勝レースがスタートする。

《吉田 知弘》

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