アウディは現在、ハイパフォーマンスワゴン、『RS6アバント』次期型を開発中だが、そのセダンバージョンをスクープ班のカメラが初めて捉えた。この高性能フラッグシップモデルのワールドプレミアは、2026年と予想される。
「RS6」セダンは、「A6」をベースに開発された「最強のA6」シリーズだ。2002年に「C5」世代で初代RSシリーズとして「セダン」と「アバント」をラインナップ。2008年の「C6」世代でも両バージョンが導入されたが、2011年の「C7」世代以降、RS6はワゴンボディの「アバント」専用となり、セダンは姿を消していた。それから15年、ついに最強セダンが復活する。
ドイツ在住の取材班がインゴルシュタット開発センターのすぐ外で捉えたプロトタイプは、アバントでお馴染みのRS6の特徴をすべて明らかにしている。
A6からの変更点は、よりダイナミックなフロントバンパー、幅広のフェンダー、シャープなサイドスカート、そしてトレードマークの楕円形デュアルエキゾーストアウトレットを収める、深くなったリアエプロンがある。テールには派手なリアウイングではなく、すっきりとしたリップスポイラーが装備されている。
アウディ RS6セダン 新型のプロトタイプ プロトタイプは5本スポークのアルミホイールを装備し、標準のA6よりも明らかに車高が低い。大型ブレーキはパワーを予感させる。足回りは、ドイツのネッカーズルム工場で最近生産が開始された標準の新型A6と比較して、アップグレードされているという。プラットフォームは、A6やS6と同様に、プレミアム・プラットフォーム・コンバーション(PPC)アーキテクチャを採用することもわかっている。
この車の車名についてアウディは、以前の報道では『RS7』への改名が示唆されていたが、引き続きRS6の名称で呼ばれることになる。アウディは一時期、内燃機関モデルには奇数、電気自動車には偶数という命名規則を導入していたが、顧客の混乱を招いたため、計画は断念された。『A4』(B9世代)の後継として最近発売された『A5』だけが、唯一の例外となっている。
アウディ RS6セダン 新型のプロトタイプ
2026年モデルとして販売される現行RS6パフォーマンスは、4.0リットル・ツインターボV8エンジンから最高出力663ps/463kW 、最大トルク850Nmを発揮する。いっぽう次世代RS6セダンとアバントは、プラグインハイブリッドV6エンジンを搭載し、総合出力は725psを超えると予想される。
この数値は、新型BMW『M5ツーリング』をわずかに上回るものとなる。新型M5ツーリングは、V8エンジンPHEVパワートレインから727ps/535kWを発揮し、0-100km/h加速は3.2秒と、現行のRS6より0.1秒速い。アウディからセダン登場でライバル関係はどうなるか……。










