ポルシェ、ペピタやタータンなど歴史的シート生地を復刻…旧車のレストアを支援

ポルシェが歴史的シート生地を復刻
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ポルシェが、ペピタ、タータン、パシャなどの象徴的なファブリックパターンを復刻して発売した。

【画像】ポルシェが歴史的シート生地を復刻

これにより、ポルシェ『356』から『911』まで多くの歴史的および比較的新しいスポーツカーの内装をオリジナルの状態に戻せる。これらの生地は全国のポルシェセンターやオンラインショップで注文可能だ。

ポルシェのクラシックディレクター、ウルリケ・ルッツ氏は、「復刻によって多くの顧客が歴史的または新しいクラシックカーの内装をできるだけオリジナルに近い状態で修復できるようになった」と述べている。偽物の市場に対抗し、高品質を約束する正規品の提供が重視されている。

これらの生地はポルシェ純正部品としての高い品質基準を満たしている。感触や耐久性はもちろん、複雑な模様や色の正確さにも注意を払っている。また、消防耐性や耐光性、摩耗耐性なども検査済みで、車内のシートカバーや側面パネルなど幅広い用途に適している。サイズは1.5×2メートルとなっている。

生地復刻の資料は主に社内アーカイブが活用され、米国では1975年製の収蔵歴のある911のグリーンタータン生地の未使用シートが発見された。これが保存状態の良い「ニューホールドストック」となり、今回の復刻に貢献した。

復刻された生地は、パシャ生地(ホワイト/ブラック)、964マルチカラーブルー、レッド/ブルーおよびグリーン/ブルーのタータン生地、オリーブグリーンのポルシェレタリング生地、黒白のペピタ生地など、1970年代から1990年代にかけてのポルシェ車両に対応している。

ペピタは1963年より356のシートオプションとして採用され、「911 F」モデルにも展開された。名前は19世紀スペインのダンサー、ペピタ・デ・オリバに由来し、1947年にクリスチャン・ディオールによって有名となった。

タータン生地は伝統と職人技を象徴し、1974年に「911ターボ」限定で3種類が提供され、1976年モデルから911全車の装備に採用された。1973年のフランクフルト国際モーターショーでは、ブラックウォッチタータンを用いた「911 RSRターボ」の試作車も展示されている。

今後は伝説のオレンジ色「ロブスター」などのピンストライプ生地も追加される予定だ。ポルシェの新しい「古き良き」ファブリックはクラシックカーの純正品質での内装再生を可能にし、愛好家の期待に応えている。

《森脇稔》

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