【WEC】日産ワークス「GT-R LM NISMO」は開幕2戦を欠場…参戦はルマンから

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NISSAN GT-R LM NISMOはWEC開幕2戦を欠場することに。
  • NISSAN GT-R LM NISMOはWEC開幕2戦を欠場することに。
  • FFならではの特徴的なフォルムをもつNISSAN GT-R LM NISMO。
  • このオフ、日産の車両開発とテストは米国をベースに行なわれてきた。
  • 実戦登場はいきなりルマン、ということになるようだ。
  • NISSAN GT-R LM NISMOのステアリング。

日本時間18日、世界耐久選手権(WEC)の公式サイトが報じたところによると、今季からWECの最上位クラス「LMP1」にワークス参戦する日産が開幕2戦を欠場、その実戦登場は第3戦ルマン24時間にズレ込むこととなったようだ。

WECのCEOであるジェラール・ヌブーは、「過去にも参戦マニュファクチャラー(ワークス)がシーズンのスタートに加われないという状況はあった。日産が初めてではないし、最後でもないだろう。LMP1(LMP1-H)クラスに参戦するハイブリッドマシンの開発はとてもチャレンジングなことであり、ある程度の時間を必要とするものだ」と語り、「我々は日産のLMP1マシンがルマン(WEC第3戦、6月13~14日決勝)のグリッドに並ぶことを確信している」とした。

WECは全8戦で争われるが、第3戦にあたる伝統のルマン24時間レースにはシリーズタイトル以上の大きな価値があり、例年、シリーズ前半はルマンに向けての戦いという図式が強くなる。第1戦シルバーストン(4月12日決勝)と第2戦スパ・フランコルシャン(5月2日決勝)の両6時間レースはルマンへの前哨戦的な位置づけとなり、特に第2戦スパはコース特性も含めてその性格を強めるが、FFで話題の新LMP1カー「NISSAN GT-R LM NISMO」はルマンにぶっつけ本番でデビューすることになる模様だ。

日産のヘッド・オブ・グルーバルモータースポーツであるダレン・コックスは、WEC公式サイト内で以下のように語っている。「我々の今年のメインターゲットはもちろんルマンであり、そこにフォーカスし直すこととした。(FFという)他とは違うマシンの開発に際し、我々が多くのチャレンジ(問題)に直面していることを隠すつもりはない。4~5月にレースを戦うよりも、開発テストを(集中して)継続したい、そういうことなんだ」。

GT-R LM NISMOの車両開発とテストは、これまで米国を拠点に行なわれてきている。なお、日産の今季のLMP1参戦台数は通常のWEC戦が2台、ルマンでは3台とする予定であることがこれまでに発表済みである。

WECの最前線であり、ルマンの総合優勝を争うLMP1-Hクラスには今季、アウディ、トヨタ、ポルシェに加えて日産が新規参戦し、4大ワークスによる戦いが展開されることとなっている。実戦には出遅れて登場する日産が、いきなりの大目標舞台となるルマンでどんなパフォーマンスを発揮するか、今後の開発動向も含めて注目される。

《遠藤俊幸》

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