要するに“直球ど真ん中・最新最強の全部入りKカー”ということらしい。スマートで独創的なイメージのNシリーズ中、もっとも正攻法に徹し、主力車種の責務を背負って登場したのが、この『N-WGN』という訳だ。その名もズバリの「カスタム」まで用意するのも定石どおり。ただし、ど迫力グリルか!?と思えばデザインはやや控えめで、大人のユーザーでも抵抗感なく乗れそうだ。ただし黒/切削デザインのアルミホイールは今風。画像は何の後処理、加工なしのためボディサイドの映り込みがクッキリだが、試乗車の「プレミアムゴールドパープル・パール」は渋めの「カスタム」専用色だ。インテリアもバーガンディと黒が基調の渋めの仕上がり。『N-ONE』同様、インパネ形状は奇をてらわない落ち着いたデザインがいい。ジャージ&レザー調表皮を用いたセンスのいいシートも、軽を超えた質感だ。蓋モノを含む樹脂部品の肉厚感、質感も問題なし。ドアトリムは形状が工夫されしっかりとアームレストがあり、見た目も含め軽特有のドアの薄さを意識しにくい。「軽量化のため削れるところは削る等、メリハリを効かせた設計」に徹しているのだそうだ。165/55 R15 75Vサイズのタイヤを履く足回りは、低速で路面から大きな入力があった際のアタリなどが僅かだけ強め。しかし“切る/戻す”のいずれも適度な手応えを保つステアリングは、高速走行時でも安心感が高い。64ps/10.6kgf・mの性能のターボエンジンのフィーリングは実に活きがいい。ナトリウム封入バルブなど凝ったパーツを投入したエンジニアの心意気を感じる。CVTもそれを感じさせないレスポンス、マナーで、走りの壮快さは紛れもなく“ホンダ車”だ。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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