気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年12月24日付
●三菱、スズキから小型車、OEM供給、業界グループ化鮮明(読売・1面)
●金券が「紙切れ」に、ご注意、払い戻し期限設定相次ぐ(読売・1面)
●米保険業界「最も安全な車」トヨタ回復8車種に、昨年ゼロ(読売・9面)
●トヨタ世界生産2012年800万台目標(読売・9面)
●北京、新車登録制限へ、渋滞対策で年24万台に(東京・6面)
●東芝、サムスンと提携、先端LSI生産委託、投資競争から撤退(日経・1面)
●三洋、車載電池を増産、100万台分、首位固めへ、フォードにも供給(日経・1面)
ひとくちコメント
忘年会続きで二日酔いのせいもあるが、また、頭の中が混乱するようなニュースが飛び込んできた。三菱自動車が、スズキから小型車のOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受けることが明らかになったと、きょうの読売が1面トップで報じている。
記事によると、三菱が供給を受けるのは、スズキがきょう発表する新型車で、国内市場向けに全面改良して来年1月に発売する小型ワゴン車『ソリオ』(排気量1.2リットル)。月間800台程度の供給を受け、来年春にも三菱ブランドの小型車として発売する予定。
三菱は新たに小型ワゴン車をラインアップに加えることで、手薄となっている小型車の品ぞろえを充実させて販売のてこ入れを図る一方、スズキは国内生産拠点の稼働率を安定させる狙いがあるという。
その三菱だが、先日、日産自動車と包括提携を発表したばかりで、日産は、これまでのスズキからの軽自動車のOEM供給とあわせて、三菱とも軽自動車を共同開発することや日産から高級車のOEM供給を受ける。こんどは、そのスズキが三菱に小型車をOEM供給する。日産や三菱の販売店の店頭では、スーパーで肉や野菜を買うようにこれから「この車はどこのメーカーが生産したのか?」といちいち確認する必要がありそうだ。