東京モーターショーのたびにバラエティ豊かな参考出品車と陽気なステージショーで注目を集めるダイハツ。
今回は4機種の参考出品車を繰り出すが、そのなかでも大いに注目を集めそうなのがエコ性能、パッケージングなど、新しい軽自動車のカタチを盛り込んだ『e:S(イース)』だろう。
最大の特徴は軽自動車のミニマイズ(機能を維持したままの小型化)。軽自動車は元来「小さい、軽い、燃費が良い」という環境にやさしいクルマだった。その本質を突き詰めれば、特別なハイテクを使わずとも最先端の環境性能を実現できることを示すのが狙いだ。
全長3100mmと、今日の軽自動車枠より40cmも短い超コンパクトな3ドアハッチバックボディながら、近い将来に市販車でも採用が広がるとみられる薄型軽量のネット式シートを採用するなどして4人乗りのスペースを確保。ホイールベースはわずか2175mmで、小回り性能も相当に高そう。
エンジンは現行のダイハツの市販車に搭載されているKF型3気筒エンジンの燃焼制御システムを改良、さらに外部EGRを付加したもの。変速機はCVT(無段変速機)で、アイドルストップ機構も搭載される。
車体の小型化によって車重を700kgに抑えたことと、パワートレインの小規模改良によって、10・15モード走行時の燃費を30km/リットルにまで高める。5ドアハッチバックの現行モデル『ミラ』の25.5km/リットルとくらべて17.6%、同アイドルストップ機構付きの27km/リットルと比べても11.1%の燃費改善を果たすことになるという。
市販予定はうたわれていないが、決して絵空事のクルマではなく、かなりリアリティのあるモデルであるというから楽しみだ。