気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2009年5月13日付
●車8社 3.7兆円消失、09年利益、今期も4社赤字予想(読売・10面)
●フォード3億株増資へ(読売・10面)
●期間従業員の休業扱い賃金、いすゞに全額支払い命令(読売・29面)
●日航、630億円赤字予想、今期険しい再建の道続く(朝日・8面)
●VW株をめぐりポルシェを捜査(朝日・8面)
●日産、2年連続赤字へ「営業」1000億円、ゴーン社長「危機続く」(朝日・9面)
●GM幹部、自社株手放す、6人、倒産見越し?(朝日・9面)
●日立、4年連続の赤字見通し(産経・10面)
●フェラーリ撤退示唆予算削減狙うFIAに反発(産経・17面)
●トヨタ3割減、668万台、09年販売計画を下回る(東京・9面)
●GM「サターン」買収観測を否定、日産のゴーン社長(日経・9面)
ひとくちコメント
日産自動車、マツダも決算を発表したことで大手自動車メーカー10社の09年3月期連結決算が出そろった。純利益を確保したのはホンダ、スズキ,ダイハツ工業の3社だけで、トヨタ自動車をはじめ、日産自動車、マツダなど7社が最終赤字に陥った。
きょうの各紙が分析記事を取り上げているが、読売によると、「大手8社合計の09年3月期税引き後利益は約7000億円の赤字で、08年3月期から約3兆7000億円の利益が消えた計算だ」という。10年3月期もさらに悪化し、「10社合計の営業損益は約1兆円の赤字になる見通し」(朝日)。日経は冷え込む設備投資に焦点をあてて「トヨタなど7社の10年3月期の合計額は1兆8940億円と、前の期に比べて30%減少する見込みだ」としている。
業績悪化の大きな要因の一つである円高進行だが、トヨタなど大半は今期1ドル=95円を想定しているのに対し、スズキは「ウチのような中小企業は1円でも赤字に転落したらおしまい」(鈴木修会長)と、90円を想定。13日午前の時点では96円台で推移。このまま円高が進行すれば、スズキを除き早くも下方修正を迫られそうだ。