合計5件の会議をこなした夜の11時過ぎ。都内の道をレクサス『IS250C』をオープンにして走っていたら、このクルマが正真正銘欲しくなった。
「ハイブリッドはないの?」都内の某ドイツ系プレミアムカーのディーラーでは、そう言われることが増えたのだという。
ボディサイズがもう少し小さくて、エンジンももうちょい“非力”でも良いのにな…という思いは拭えないものの、それでも日産発、いや日本発による久々の「見てよし、乗ってよし」を感じさせる1台がコレ。
ベースとなるプラットフォームは『A5』などと共通の『A4』。
東京に住んでいると、SUVをやや斜に構えて見てしまう。
うわぁデカい。『カングー』を間近に見たときの感想だ。全長が180mm、全幅が150mmも拡大されたのだから当然で、一度のフルモデルチェンジでこれだけ一気にボディサイズを変えた例はほかには知らない。
評価するべきはオープン時とクローズド時でハンドリングに大きな変化が起きないことだ。約70kgといわれるソフトトップを含めた電動式開閉機構(これまでの欧州の主流は油圧式)の重量のほとんどが、ルーフにあるのかリヤラゲッジにあるのかという重量差が発生するのだ。
スペック表を見て、1930kgという車重にビックリしてしまった。リトラクタブルハードトップより軽く作れるソフトトップなのに、クーペより260kgも重いのだ。
『Eクラス』のクーペとは言っても、実はそのベースがEか『C』か、というのは微妙なところ。従来の『CLK』の後継車としての役割も与えられたこのモデルでは、ボディのサイズなどはむしろCのキャラクターに近いものであったりするからだ。
『A5』に搭載されるV型6気筒3.2リットルエンジンは、オープンボディによる重量増を問題にしないだけの実力を持つ。7速Sトロニックとの組み合わせも上々で、芦ノ湖スカイラインのワインディングを楽しく走らせることができた。