ハイブリッドユニットやプラットフォーム、車体外板の一部などレクサス『HS250h』を活用するが、車体寸法は『SAI』のほうが若干小さめだ。ハッチバックスタイルの『プリウス』とは別に、4ドアセダンの手頃なハイブリッドカーが誕生したのは嬉しい。
燃費性能や動力性能はHS250hと変わりなく、もはやトヨタのハイブリッドシステムに文句のつけようはない。一方、SAIで特徴としているのがインテリアだ。
とくにダッシュボード中央からコンソールに掛けて、スイッチ類をほとんどなくし、リモートタッチと呼ぶ遠隔操作でエアコンディショナーやオーディオを操作するようにした点が、個人的には気になる。
カーナビゲーション画面を利用した画像で操作手順を進めるが、どうしても前方への視線から離れる時間が多くなり、実際、私自身が運転中、ハンドル操作が疎かになり車線をズレてしまった。今後、一考を要する点だろう。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
おススメ度:★★★
御堀直嗣|フリーランスライター
玉川大学工学部卒業。1988 - 89年FL500参戦、90 - 91年FJ1600参戦。94年からフリーランスライターに。主な著書は「燃料電池のすべてが面白いほどわかる本」「ホンダトップワークス」「図解エコフレンドリーカー」「快走・電気自動車レーシング」「ホンダF-1エンジン」「ポルシェへの頂上作戦」「自動車ニューテクノロジー集成」「クルマの基礎知識」など。