【トヨタ SAI 試乗】「隠れハイブリッド」的存在感…森口将之

試乗記 国産車
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数年前からそこにあるようなスタイリングに、インパネ中央の張り出しを除けばオーセンティックなインテリア。トヨタブランドでは2台目のハイブリッド専用車は、全身で先進をアピールする『プリウス』とはあまりに対照的な姿をしている。

でもそれが『SAI』の狙いじゃないかと思う。速くて静かでスムーズで、流せばリッター30kmをマークするなど文句なしのハイブリッドシステムを、プレミアムでもアドバンスでもない専用ボディとのコンビで走らせるという「隠れハイブリッド」的存在感がむしろ個性的だと思ったのだ。

しかも室内は広いだけでなく、セダンボディを生かしてリアシートの高さや固さや傾きも理想に近い作りだし、プラムとベージュのカラーコーディネイトは新鮮でさえある。

エコ志向の16インチタイヤはトレッドが固いしグリップ力もほどほどだけれど、上級グレードにつく18インチならハンドリングだけでなく乗り心地も満足できる。セダンとしての基本性能も悪くない。エコカー界のスタンダードナンバーみたいなクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)など。

《森口将之》

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