ベテランユーザーの堀田さんは愛車ダイハツ『テリオスキッド』のヘビーユーザーで、毎日3時間走行している。車内で快適に過ごすため高音質化を実施し、コンペでも戦えるレベルの高いシステム&サウンドを広島県のM.E.I.とともに作り上げた。
◆長時間走行の愛車を高音質化するために
こだわりのユニット&システムを投入



徹底的に高音質にこだわり、独自のシステムやインストールを多数テリオスキッドに詰め込んだ堀田さん。1日100km走る愛車の音質を高めるため長年かけてさまざまなシステムやユニットを試し、ベテランオーナーが現時点でたどり着いたのがこのシステム&インストールだ。
ラゲッジにはサブウーファーのエンクロージャーとパワーアンプ(サブウーファー+センタースピーカー用)をインストール。強靱な設計が外側からも感じられるエンクロージャーや、オーナーお気に入りのARCオーディオのパワーアンプ(420SE-Trad)、キャパシターをはじめとした電源強化系パーツが、オーディオマニアらしい雰囲気を漂わせる。
サウンド面での狙いは「力があって艶もあるライブ・サウンド」。それを実現するためユニットやシステムデザインを厳選し、フロント4ウェイ+センタースピーカー+サブウーファーの構成を作り上げた。
◆同一の3台パワーアンプで音色を統一
DSPなどは助手席前部に集約して取り付け



パワーアンプにはARCオーディオの420SE-Tradを採用。フロント4ウェイは運転席と助手席下にインストールした2台でドライブする。オリジナルのパッシブネットワークでクロスオーバー設定を細部までコントロールし、左右独立のシステムとしているのも特徴だ。大型のパワーアンプながらシート下のスペースを巧みに利用して効率的に収めている。
さらにラゲッジのウーファーボックス上には、サブウーファー+センタースピーカーをドライブするもう1台の420SE-Tradを設置。全スピーカーを3台の420SE-Tradで駆動し、音色の統一を図っている。
コンパクトな車体ゆえ取り付けには工夫が凝らされる。DSP(リゾルトM-DSP)は前席グローブボックス下に吊り下げ、助手席足もとにはAUNEのデジタルプレイヤー、クロックジェネレーター、デジタルプリアンプを設置し、スペース効率の高いレイアウトを実現している。
◆サブウーファーにアイソバリック方式を採用
キレの良い躍動感あふれる低音を再生



ラゲッジのエンクロージャーにはモレルMW9を2発搭載しているが、実は片側に2発を組み合わせるアイソバリック方式を採用しているため合計4発のユニットを用いている。外からは見えないが、2発のサブウーファーは真ちゅうリングで接続され、取り付け部のフランジにも真ちゅうを使用。パラレル接続で駆動する仕様だ。
この方式のメリットは低音のキレや解像度向上に加え、エンクロージャー容量を推奨の約半分に抑えられること。堀田さんがホームオーディオで体験したアイソバリックの好ましいサウンドが採用の決め手となった。
車室内にはマニアックなインストールが数多く盛り込まれ、コクピット後ろの拡散材はハンドメイド、天井は吸音機能を持たせるためキルティングで仕上げるなど、環境整備にも余念がない。
次回後編ではオーナー渾身のフロント4ウェイを紹介していく予定だ。コクピットまわりにもベテランらしいこだわりと独創的なインストールが込められており注目だ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。