さまざまなスピーカーやシステムデザインを経験してきたベテランの山崎さん。スズキ『スイフト』スポーツに乗り換えたのをきっかけに、広島県のM.E.I.の協力の下、ハイエンド2ウェイスピーカーを内蔵アンプでドライブするシステムにあえて挑戦することになった。
◆いくつかの高級スピーカーを経験して、
今回導入することになったのはDS-SA1000



高音質オーディオと出会ったときには、ダイヤトーンサウンドナビはNR-MZ90の世代だったという山崎さん。当時はダイヤトーンのスピーカー&サブウーファーを取り付けてシステムを構築することから始めている。
「このときにスピーカーって面白いな、と思ったんです。そこからは自分で聴いたフィーリングで好みの音を探し、いくつかのスピーカーを使ってきました。振り返ってみれば、いずれもナチュラルサウンドを求めていたのだと思います」
フロント3ウェイシステムも経験した山崎さんは、スイフトスポーツに乗り換えたのを機にスピーカーもリニューアルした。そのとき選んだのは、試聴して気に入ったダイヤトーンのフラッグシップモデルであるDS-SA1000だった。
ドアへのミッドバスの取り付けはアウターバッフルとする。ドアポケットを生かしつつ作り込まれたアウターバッフルは、限られたスペースで最大限の工夫が施された。デザイン的にも内張りのラインに合わせたバッフル形状が美しく決まっている。DS-SA1000の高級感を引き出す取り付けで、インテリアのアクセントとなった。
◆高級スピーカーをナビの内蔵アンプで
ドライブしてその可能性を探ることにした



スイフトスポーツに選んだのはダイヤトーンのフラッグシップスピーカーであるDS-SA1000。これだけの高品質スピーカーなので、通常は周辺をサポートする機器類にも充実したシステムを投入するところだが、ベテランの山崎さんはひとつのチャレンジを実施することにした。それは、ダイヤトーンサウンドナビの内蔵アンプでスピーカーを駆動することだった。本人いわく、
「いずれはDSPやアンプを追加していく予定ですが、最初は内蔵アンプでどこまで行けるか試してみます」
オーナーのダイヤトーンサウンドナビ歴も、先に紹介したNR-MZ90で始まり、MZ100、現在のNR-MZ300PREMIへと歴代モデルを使い続けてきた。それだけにサウンドナビの内蔵アンプへの信頼感は高い。オーナーは、どこまで鳴るか試すことで、DS-SA1000のポテンシャルを引き出すことを楽しんでいる様子だった。
そんなDS-SA1000のツイーターの取り付けはドアミラー裏。ワンオフでマウントしてやや大型のツイーターを美しく収めている。ドアのアウターバッフルとともに、サウンドを最優先した取り付けであり、スピーカーの持つ質感を損なわないクオリティの高い取り付けが施されていることがわかる。
◆次にはDSPやパワーアンプの追加も計画
システムアップと音の進化を順に楽しむ予定



先にも紹介した通り、山崎さんは歴代のダイヤトーンサウンドナビを複数台経験してきている。時代に合わせた音の進化を身をもって体験し、最新の音を追求している。現在使っているのはNR-MZ300PREMIで、そのサウンドもお気に入りだ。
まずは内蔵アンプを使って同ブランドのスピーカーであるDS-SA1000を鳴らし切ることが現在のテーマ。今後はDSP、パワーアンプ、サブウーファーを追加して次のフェイズにステップアップすることも既定路線になっている。さらにその先には、車載デジタルプレイヤーを導入した最新システムへの進化も計画中だ。
「ステップアップを楽しむのもオーディオの醍醐味、システムの進化の途中も存分に楽しんでいく予定です」
山崎さんのスイフトスポーツのシステムは始まったばかり。ここから好みの方向にステップアップし、音の変化を楽しんでいく予定だ。最初にスピーカーを交換して知った面白さは、音の変化や進化を体感できることだった。ベテランらしいオーディオとの向き合い方で、今後もスイフトの音質アップは続いていく。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後、出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。