マセラティの新型車計画、全モデルに電動車を設定へ…2020年から

ギブリにブランド初のハイブリッド設定へ

新型SUVも計画

自動運転はレベル3へ進化

マセラティ・ギブリ
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マセラティ(Maserati)は、2020年から全モデルに電動車を設定することを核とした生産、電動化、自動運転技術についてのイノベーションプランを発表した。

マセラティは、イタリアのモデナ、カッシーノ、トリノ(ミラフィオリとグルリアスコ)の生産拠点において、新しい電動モデルの生産を予定している。ハイブリッドとバッテリー電動技術を搭載したマセラティの新型車は、これまでと同様、すべてイタリアで生産される。

ギブリにブランド初のハイブリッド設定へ

マセラティのすべての電動モデルは、次世代のバッテリー技術、独自の走行モード、より長い航続、超高速充電機能とともに、マセラティならではのドライビングパフォーマンスを実現していく。

この電動化へのプロセスは2020年に開始され、電動モデルはトリノで生産される予定だ。マセラティ『ギブリ』が、ブランド初のハイブリッドモデルとして登場する。さらに、この電動化においては、スポーツカーも計画。完全ニューモデルとして登場するマセラティは、革新のテクノロジーとマセラティの伝統的なブランド理念を併せ持つスポーツカーになるという。

なお、このニューモデルは、2019年秋から電動モデルの生産に向けて改修が行われるモデナ工場において、2020年以降に生産を開始する予定だ。

新型SUVも計画

マセラティは、新型SUVも計画している。このSUVは、カッシーノに建設される新工場で生産される。このSUVは、ブランドをさらに成長させる重要な役割を担うモデルに位置付け。およそ8億ユーロを投じて、新しい生産ラインを開設し、2020年の第1四半期(1~3月)の終わりには工場を完成させる。最初のプリプロダクションモデルは、2021年までにラインオフする予定だ。

2007年のデビュー以来、マセラティブランドを代表するモデルとして成功を収めている『グラントゥーリズモ』と『グランカブリオ』も、電動化される。両車は今後も、ブランドの重要なポジションを担う。次期グラントゥーリズモとグランカブリオは、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が8億ユーロを投資しているトリノの生産拠点で生産される予定だ。これら新しいモデルの登場は、『レヴァンテ』、『クアトロポルテ』、ギブリといった現行ラインアップを補完し、マセラティブランドをさらに確固たるものにするという。

自動運転はレベル3へ進化

自動運転に関しては、現行モデルのアップデートを含めて、すべての新しいマセラティに自動運転技術を採用する。ハイウェイアシスト機能を持つ現在のレベル2から、完全自動運転に近づく「ハンズ・オフ・アシスト」機能付きのレベル3へと進化させる計画だ。これにより、安全かつ正確な車線変更が可能となり、ドライバーが車両を制御できない状態では、車両を路肩へ移動させ、安全に停止させることもできるという。

モデナでは新たに、革新的で環境負荷の小さい塗装工場の建設が開始されている。ここでは、顧客が自身のオーダーした車が塗装される様子を見学することも可能になる。さらに、個性を反映したエクスクルーシブなモデルを求める顧客のために、新たなカスタマイズプログラムを開発しており、モデナ工場内には専用のカスタマイズワークショップが設けられる。

マセラティは、さまざまな製品イノベーションの導入によって、生産拠点としてのイタリアの重要性をさらに強め、とくにモデナについては引き続き、マセラティブランドの本拠地として、戦略的な役割を担っていく、としている。

《森脇稔》

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