2018年のパリモーターショーにおけるトヨタブースのメインは、なんといっても『カローラ』シリーズだ。
3月のジュネーブモーターショーでは『オーリス』として発表されながらも、その後なぜか「カローラハッチバック」へと改名された5ドアのハッチバックモデル(日本名『カローラスポーツ』)と、このパリモーターショーがワールドプレミアとなるステーションワゴンの「カローラツーリングスポーツ」が展示された。
興味深いのは、ハイブリッドシステムが2種類用意されること。日本のカローラスポーツにも搭載されるプリウス譲りの1.8リットルエンジン仕様に加え、2.0リットルを組み合わせた新ハイブリッドシステムが用意されているのである(どちらもTHS II)。
これまでトヨタは、『クラウン』での3.5リットルV6と2.5リットル直4エンジンなど、形式が大きく異なる2種類のハイブリッドを同一車種で展開することはあった。しかし、どちらも4気筒で排気量がわずか200cc違いと、かなりエンジン形式が近い2種類のハイブリッドシステムを同一車種に積むのははじめてである。
気になるのは、この2.0リットルエンジンを組み合わせた新型ハイブリッドがどんな立ち位置にあるかということ。
トヨタはこのシステム発表時に、開発の目的を「力強さ」と説明している。すなわち、従来の1.8リットルエンジンのハイブリッドシステムにはなかった「高い動力性能」が狙いと考えてよさそうだ。
ちなみに、新型カローラシリーズの欧州におけるパワートレイン展開は2タイプのハイブリッドのほかは1.2リットルのガソリンターボエンジンで、ディーゼルの用意はない。