【スバル XV 雪上試乗】「雪上性能」だけでも選ぶ価値はある…丸山誠

試乗記 国産車
スバル XV 雪上試乗
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今年は降雪が多く、天気予報によるとまだ寒波がやってくる可能性があるようだ。雪国の人はもう雪を見たくもないという人もいるだろうが、そうした過酷な路面状況でも安定して走れ、優れた走破性を持つモデルは限られている。

この時期は各自動車メーカーが自慢のモデルを雪上で試乗させることが多い。スバルもそうしたメーカーのひとつだが、今年の一押しモデルの『XV』で青森市内から八甲田山周辺を抜けて岩手県の安比高原スキー場まで走るルート。途中には豪雪地帯で知られる酸ヶ湯温泉もあるため、雪上性能に自信がなければ設定できないコースだ。

寒い青森市内でXVを受け取って、まずうれしかったのが、メーカーオプションのブラックレザーシートに装備されるシートヒーター。すでに暖機されてエアコンから温風が出ていたが、寒冷地でのレザーシートはなかなか温まらず、つらいことが多い。だがシートヒーターを入れると瞬時に温かくなり、寒さでこわばった体もリラックスする。

すぐに体を温められて薄着でもドライビングできるというのは、じつは安全運転にもつながる。ダウンジャケットを着たままだとスムーズな操作がしにくいし、シートのホールド感も弱くなってしまう。そういう意味ではシートヒーターは、雪国での安全装備といってもいいのかもしれない。

青森市内から郊外に出ると本格的なスノーロード。適度に除雪されて圧雪状態になっているため、スタッドレスタイヤにとってグリップがよくなる絶好の路面状態。信号待ちから少しアクセルを開け気味にスタートダッシュしても、XVのAWDはほとんどスリップすることなくグイグイと加速してくれる。もちろんAWDであることとブリヂストンの最新スタッドレスタイヤ、ブリザックVRX2のグリップの高さの相乗効果。

圧雪路のワインディングに入ってもXVは旋回性能がよく、ブレーキングからのステアリング操作に素直に反応してノーズがインに入ってくれる。雪道での運転で怖く感じるのは、ステアリングを切っても曲がるのが遅かったり、アンダーステアになってアウト側に膨らむこと。

こうなると初心者はステアリングをさらにグッと切ったり、急ブレーキを踏むことで姿勢を乱すことが多い。XVはこうした路面でもアンダーステアが少なく、旋回態勢に入るのがわかりやすいため安心してドライブできた。4輪が圧雪をとらえている感じ感じがドライバーに伝わり、挙動変化が穏やかなのもいい点だ。

気分よく圧雪路の直線路を一般車に続いて走っていると、それは突然起きた。前方を走るFRの大型セダンが直線路で急に姿勢を崩し、左側の高い雪壁にドン、ドンと2回もボディサイドをヒット。幸い、走るのには支障がなかったようだが、FRは直線路でも気を抜けない。

多分、わずかなワダチに足を取られて姿勢を乱したのだろう。AWDのXVはそんな状況でもまったく姿勢を乱すことなく、リラックスして走り続けられた。以前、深い泥の道をXVで走ったことがあるが、深いワダチを少し横滑りしながらも乗り越えることができ、この時の挙動も穏やかだったため対処しやすかった。

今回は雪深い道をラッセルするような場面はなかったが、XVは200mmという高い最低地上高と床下をフラットに設計している。フラット化は空力のためでもあるが、雪道では余裕がある最低地上高とフラットなフロアがスムーズな走りに貢献している。

目的地の安比高原スキー場では、スバルが各地のスキー場で展開しているゲレンデタクシーを体験。スキーリフトが通る雪深い急斜面を一気に駆け上がって、スキーヤーを送り届けるというサービス。XVのゲレンデタクシーに同乗させてもらうと、急な上りでも雪煙を上げながら軽々とあっという間に上りきってしまった。

今年、雪道でのドライブで困った方は、次期愛車候補としてXVを選択肢に入れてみてはいかがだろうか。過信は禁物だが、優れた雪上性能を実感できるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。
《丸山 誠》

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