“安定感”とでも言おうか。2010年11月の登場から5年を超え、今年、フルモデルチェンジの話も聞こえてきた。けれど、たとえ最新ライバル他車と較べても、決して見劣りしないどころか、しっかりと“現役感”を出しているところがベストセラーカーらしい。試乗して感じたのは、快適性、実用性、機能性は未だに十分なレベルということ。とくにベルトラインが低く周囲の視界が明るく、理屈抜きで運転しやすいのは魅力。サッと乗り込んで、自分の手足のようにあつかえる。 全車8名乗りなのもアドバンテージ。また3列目シートのスペースの広さも実用的だ。この3列目のシートは床下格納式でこそないものの、そのかわり床下に大きく掘り込まれたスペースは、シートアレンジのどのパターンでもそのまま活用できるメリットがある。 走りも軽快で試乗車(ミシュラン・プライマシーLC装着)は、しなやかで安定感も十分なミニバンらしい乗り味を出しており、実は今回の試乗で見直した次第。ハイブリッドを採用したパワートレインも、日常的な使用シーンで何か違和感を覚えるようなことはない。 ■5つ星評価 パッケージング:★★★★★ インテリア/居住性:★★★★★ パワーソース:★★★★★ フットワーク:★★★★★ オススメ度:★★★★★ 島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。