トヨタの新開発半導体、プリウス 向けにあらず

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トヨタが20日、ハイブリッド車向けSiCパワー半導体を発表。テスト車にプリウスが使われているが、次期プリウスに向けたものではない。
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  • トヨタが20日、ハイブリッド車向けSiCパワー半導体を発表
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トヨタ自動車が20日に発表した次世代電動化技術「SiCパワー半導体」。現行『プリウス』にこの半導体を使用したパワーモジュールを実装したテストでは約5%の燃費向上という結果が得られており、将来的には10%向上が見込めるという。

ユーザーにとっては、このSiCパワー半導体がどのタイミングでどのモデルに搭載されるかが気になるところ。まず思い浮かぶのは、トヨタが電動化技術の最先端モデルに位置づけているプリウスの次期モデルだ。が、トヨタ関係者によれば、来年デビューする予定の次期プリウスに間に合う開発スケジュールではないという。

「SiCチップを搭載した実証試験を1年以内に開始する計画で、市販車に搭載可能になるのはまだ先になると思います。電動部分の性能が飛躍的に上がることが期待できる半面、コストが高いという課題もあります」

この技術はまず、コスト吸収余力の大きな高価格帯のモデルに採用し、製造技術の進化にともなって徐々に下位展開していくという流れになりそうだ。その時期は明らかになっていないが、2017年に第1号モデル登場という公算が高そうだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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