11月30日、FIA世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン6時間の決勝レースが行われ、トヨタ・レーシングの『TS030ハイブリッド』が最終戦で勝利を飾った。
アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザンの3人が駆るTS030ハイブリッド #8は、バーレーン・インターナショナル・サーキットでチームにとって富士6時間レースに続く今季2勝目を挙げた。
ポールポジションの#7 ニコラス・ラピエールと2番手で最前列グリッドに並んだ#8 ブエミの2台は、序盤から首位を争いながらライバルとの差を広げていった。
ちょうど1時間が経過した時、周回遅れによるコース上の渋滞に阻まれ、タイムをロスした#7 ラピエールを#8 ブエミがかわし、首位に立った。2台のTS030ハイブリッドはテール・トゥ・ノーズで周回を重ね、1周ずらして2度目のピットストップへ。それぞれブルツとサラザンへと交代した。
2度目のピットストップ後も、2台による首位争いは2時間経過近くまで続いたが、#7は64周目を終えた直後、オイル漏れによるエンジントラブルにより、リタイヤとなった。
サラザンは後続に対し十分なリードを築き、レースがほぼ半分を経過したところでデビッドソンへとバトンを渡した。
その後の2回のスティントで、首位としてのリードを確実なものとした#8は、最後の80分間をブエミに託し、2位に1分以上の差をつけてトップでチェッカーを受けた。
トヨタ・レーシングにとって初めてのWECフル参戦となった2013年シーズン、マニュファクチャラーズ選手権では142.5ポイントを獲得してランキング2位となり、2勝、6回の表彰台と3回のポールポジション獲得という結果となった。
ドライバーズ選手権では、#8の3人のドライバーが106.25ポイントでランキング3位。8戦中6戦に出場したブルツとラピエールが69.5ポイントで4位、4戦に出場した中嶋一貴は37.5ポイントを獲得した。
昨年のル・マン24時間レースでデビューし、最後のレースとなる今大会まで14戦を戦ってきたTS030ハイブリッドは、5回のポールポジション獲得、5勝を含む10回の表彰台獲得を果たした。