気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年9月21日付
●台風15号、122万人に避難指示・勧告、勢力強め列島縦断か(読売・1面)
●電気自動車最適な「音」探し(読売・15面)
●IHI・川重にも攻撃、「標的型」メール、情報流出被害なし(読売・39面)
●車国内生産円高シフト、コスト削減急ぐ、日産、九州を分社(朝日・10面)
●基準地価の下落拡大、1〜6月震災、下げ止まり阻む(毎日・1面)
●1リットル30キロの低燃費、ダイハツ「第3のエコカー」軽自動車の競争激化(毎日・8面)
●ゴージャス「ナノ」ムンバイでお披露目(産経・8面)
●水とCO2で人工光合成初成功、トヨタ系研究所(産経・24面)
ひとくちコメント
ダイハツ工業が実際の走行に近い新燃費基準であるJC08モードでガソリン1リットル当たり30kmとガソリン車で国内最高の燃費性能をもつ新型軽自動車『ミライース』を発売した。
すでに、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)に次ぐ「第3のエコカー」をキャッチフレーズに事前告知広告を連発していたため、やや新鮮味に欠いた発表会だったが、それでもきょうの各紙は「燃費30キロ車発売」(朝日)、「軽“リッター30キロ”発進」(日経)などと大きく取り上げている。
ダイハツが「第3のエコカー」を投入したことで、日経は「エコカーを巡る競争は激しくなりそうだ」と指摘。一方で、毎日は「自動車市場が縮小する中、自動車大手各社は価格や維持費の安さで堅調な軽自動車を強化する方針で、競争が一段と激しくなりそうだ」と軽自動車に焦点を当てた記事を掲載している。つまり、ミライースは低コスト・低燃費という軽の魅力をアピールしながら、HVやEVのエコカーもと対抗できるというのがセールスポイントのようだ。
トヨタ自動車の軽市場参入など、軽の販売競争の激化が予想されるが、年内にも新型の軽自動車を発売する予定のホンダなどは、ミライースをしのぐ性能で魅力的な商品でなければ苦戦を強いられるだろう。