『フィットハイブリッド』の開発責任者である本田技術研究所の人見康平氏は、「フィットの良さを最も引き出すのがこのクルマ。燃費競争でプリウスに勝つというのではなく、スモールカーを買うのと同じように、ちょっとお金を足せば買えるクルマにしたかった」と語る。
人見氏の考えるフィットの良さは、使い勝手や買いやすい価格。複雑なハイブリッドシステムの採用や、さらに大きなバッテリーを積んで荷室が狭くなることは「使い勝手を悪くするとか、値段を上げてしまえば、全く意味がない」と話す。
一方、燃費については「燃費にだけこだわる方は、他に行ってしまうかもしれないが、走行条件にかかわらず10・15モードの7割程度を守りたい」とし、実用状態での低燃費性を重視していることを強調した。
特に街中でのストップアンドゴーが多い走行や、郊外道路でも坂道のアップダウンが激しい場所などでは、ハイブリッド車の燃費は通常のエンジンより良好になると話した。