トヨタ自動車が『プリウス』のリコール(無償回収・修理)を今週前半にも国土交通省に届け出ることになった。プリウスのブレーキに安全上の問題はないものの、マスコミによるトヨタ批判が過熱し、自主的対応では世論が収まらないと判断し、リコールを届け出ることにした。車両に欠陥がないのにリコールを届け出るのは異例のことだ。滑りやすい路面で低速で走行した際にブレーキをかけると一瞬、ブレーキが利かなくなるとのユーザーからの情報に基づいて、トヨタはABS(アンチロックブレーキシステム)の制御プログラムを1月の生産分から変更している。リコールを届け出ることで、販売済みの車の制御プログラムも同様に書き換える。制御プログラムの変更により回生ブレーキから油圧ブレーキに切り替わる瞬間の時間を短縮し“空走感”を感じにくくする。自動車業界では、商品性を向上するための設計変更はよく行われること。国土交通省に事前に届け出る義務はない。今回もそうした対応をとっていたが、ブレーキへの苦情が新聞に報道されると、日に日にマスコミ報道が過熱し、あたかも欠陥をこっそり直していたかのような誤解を受ける事態になった。リコールの届出は通常、車両の設計または製造過程の問題が原因で道路運送車両法に基づく保安基準に適合しないか、しなくなる恐れのある場合になされる。プリウスの場合は保安基準には抵触しないものの、改善対策やサービスキャンペーンといった自主的な対策では世論が収まらないと判断したようだ。レクサス『HS250h』やトヨタ『SAI』といった他のハイブリッド車についても調査中で、リコール届出車種が増える可能性がある。
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