スズキが第41回東京モーターショーに参考出品している『アルトコンセプト』はまもなく発売される次期型『アルト』の市販車に近いモデルである。
アルトコンセプトをデザインした四輪技術本部第一カーラインチーフデザイナー、神尾晃さんは、幅広い層に受け入れてもらうために、可愛らしさと同時にスタイリッシュさを盛り込んだデザインにしていると話す。
具体的にスタイリッシュさについては、「フロントライト周りからリアコンビに向かってプレスラインを走らせ、かつ、ルーフがリアに向かって若干下がっているようにしてウェッジシェイプに見えるようにしています」という。それは、「クルマが前に走りたいというように見せたいのと、空力にも関係しています」と話す。
「単に可愛いなごみ系のデザインだと、ベルトラインを直線基調にしたり、あるいは後ろに行くに従って落としたりしがち。そうではなく、クルマらしい佇まいと、クルマの格好よさとを同時にしっかり出したいと考えました」
そして、可愛らしさは「フロント周りに出しています。ヘッドランプのキャラクターやノーズのしっかりしたラウンド感。当然立体感も出るし、変に角が立っていかつい顔になるということもなく、うまくいったと思います」。
「可愛らしさとスタイリッシュ感をうまくブレンドさせた、どちらかに偏らないデザインに仕上がったと思います」