東京モーターショー2009の一般来場者への公開初日となった10月24日・土曜日。会場で“人ごみスポット”を探ってみた。
今回のモーターショーで音楽やダンスの比重が高いアトラクションを行っているのはトヨタとホンダで、いずれも大勢の来場者を集めている。トヨタはスーパースポーツ、レクサス『LFA』の排気音チューニングを依頼した楽器メーカー、ヤマハの電子バイオリンを使用したユニットコラボの演奏を披露。音楽界に積極的に資金提供を行っているトヨタらしさを見せた。
展示車ではトヨタ『FT-86』コンセプトが一番人気、次いでレクサスLFAといったところ。ハイブリッドコンパクトのレクサス『LF-Ch』は思いのほか不人気で、周りは常に閑散。「ハイブリッドを強調することは自粛してほしい、という身勝手な主張をしたメーカーがあった」(業界関係者)ことに配慮したのか、大々的にハイブリッドと謳っていないため、普通のコンパクトプレミアムと見られてしまった感があった。
ホンダはステージにパントマイマーを起用。「1社が、派手な演出はお金がかかるからいやだと言い始めたのをきっかけに、舞台を自粛しようという暗黙の流れになった」(業界関係者)中、自動車メーカーブースでは唯一の本格ダンス演出。これに対して「ホンダは派手すぎる」とクレームをつけたメーカーが出たが、「自粛しなければいけないという明確な取り決めはない」(自工会関係者)ということで問題なしとなった。
唯一のダンスとあって、集客力は今回のショーの中では飛びぬけており、午後にはブースに人が入りきれないくらいの混雑ぶりとなっていた。
人ごみができるほどではないが、ブースの片隅で“ゆるキャラ”的な雰囲気が意外な人気を博しているのが、軽トラックの次期型『アクティ』と、カセットコンロ用の燃料ボンベで駆動する農機具などを展示しているコーナー。プチ農業ブームも手伝ってか、説明員に質問をあれこれと投げかけるシーンがしばしば見られた。