数字やデータでは表せないところにシトロエンの特徴と乗り味のよさがある。『C4』もまさにそれに当てはまるクルマだ。
ひさびさに乗って感動いたしました。俺がこの仕事に就いてなかったら、もしや買ったかも?
最初にショーで見た時は昔のホンダ『プレリュード』みたいでまったく期待してなかったのね。実用性を求めるべきFFセダンでありながら、まさしくフェラーリ顔負けの低過ぎるボンネット、そのまま続くスタイリッシュなぺっちゃんこボディ。どう考えても見た目最優先。
プジョージャポンのラインナップの中では一番大きなサイズであるが、あまり重厚感はない。でもそれは軽快感やスポーティさ、あるいは若々しさにつながる面もあり、一概に悪いとはいえない。
『IS』は、『GS』に比べたら、それほどは感心はしませんでした。とくに350のほうはフロントが重くて動きが鈍かった。んでプリクラッシュついてたんで、ワンディングでハードブレーキングかました瞬間にシートベルトが「プシュー!」って引き込まれて、一瞬すんげえビビッた。それが一番面白かったりして。
試乗した『GS』430には184万円のオプションがついて、総額814万円にもなっていた。メルセデス『E350』やBMW『530i』より高い。けれども、6気筒のライバルに対して、こちらは『セルシオ』譲りのV8。車線内走行を監視してくれるレーン・キーピング・アシストのようなハイテク安全装備なども独壇場だ。
どのモデルにも共通していえるのは、猫足の復活だ。重厚だが、重すぎず、硬すぎない。フランス車一流の、しなやかでやさしい乗り心地が大きな魅力。走り出した途端、思わず両手放しで拍手したくなった。
一般道でじっくり乗ったのは、318psの『IS』350。文句なしに最速のレクサスである。といっても、そこはレクサスだから、蛮カラなスポーティさとは無縁だが、街なかでも高速道路でも、とにかく意のままに加速が利く。
ワタシはね、レクサスに関しては、自分とは無関係ということで、無責任に全面的に肯定することにしたんですよ。なんせディーラーがいいからさ……。「もてなしの心」っていってるけど、あの言葉に偽りはないよ! すばらしいよ、レクサスディーラーは。
2リッターになって、かなり速くなった。横に並べて250psの『RX-8』とヨーイドンをやったら、エイトが1車身差で追いつけなかった。もっとも、ある雑誌がベンチテストにかけたら、エイトは広報車でも200ps出ていなかったという話だが。