外観からして、通常の『MiTo』と少し違うムードを漂わす。チタニウムグレー色に専用塗装された18インチホイールや赤い前後ブレーキキャリパー、リングと内側がチタン色の専用ヘッドランプ等が、外観全体をシャープに引き締めているからだ。
BMWがツーリング(Touring)と名付けたハッチバック・モデルの歴史は旧く、BMW最初のメガヒットとなった02シリーズに登場した1975年にまで遡る。
『5シリーズ』にツーリングが追加されるのに合わせて、直列6気筒2.5リットルエンジンを搭載した「523i」が設定された。
かっこいい。このクルマを語るなら、もうそれだけで十分なんじゃないだろうか。
密度の高いボディ。メルセデスに対峙すると、どうしてもこんな言葉が浮かんでしまう。同じ大きさでも、こっちの方が重い気がしてならない。乗り込んだときの重厚感と包み込むような安心感がそう思わせるのか。
『カングー』に追加された「ビボップ」は、後部のルーフがオープンになる変わったボディを持つクルマ。グラスルーフとテールゲートのガラス部分を開けて走ると、後部の屋根がなくなった形になり、正に開放感いっぱいの走りが得られる。
フォードのSUVといえば、四角くってふわんふわんな乗り心地。大陸を走って気持ちまでおおらかになるってもんで……と思ったらクーガは大間違いである。
『308』をベースにSUVやミニバンとのクロスオーバーを目指したクルマとのことながら、駆動方式はFFのみだし、シート配置も2列5人乗りのみだから、クロスオーバーといってもちょっと違った印象のクルマである。大柄なボディのモノスペース車だ。
走り始めて、まずはホッとした。乗り心地がまろやかだったからだ。現在売っているフォルクスワーゲンでいちばんおだやかではなかろうか。
乗り込む前に目にした巨体からは想像もできないくらい軽快な走りとパワー感に、まずは驚くはずだ。